従業員のカウンセリング相談先、人事はどう選ぶ?資格と見極めのポイント
従業員のメンタルヘルス対策として、社外のカウンセリングサービスやEAP(従業員支援プログラム)を導入したり、相談窓口を紹介したりする場面が増えています。その際、人事・労務担当者が押さえておきたいのが「カウンセラーにはどのような資格があり、どう信頼性を見極めるか」という視点です。カウンセラーを名乗る人の多くは何らかの資格を有していますが、なかには十分な学習を経ずに肩書きだけを使っているケースもないとは言い切れません。本記事では、人事・管理職が外部の相談先を選んだり従業員に案内したりするときに役立つよう、代表的なカウンセラーの資格と見極めのポイントを整理します。
臨床心理士
まず挙げられるのが臨床心理士です。意外に知られていませんが、これは国家資格ではなく、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。大学院修了後に試験へ合格しないと取得できないため、臨床心理学を体系的に学んだ人であることがうかがえます。心理系の資格の中でも実績と認知度が高く、外部の相談先を選ぶ際の一つの目安になります。
公認心理師
次に公認心理師です。比較的新しい資格ですが、心理職としては初の国家資格にあたります。公認心理師の多くが臨床心理士の資格をあわせ持っているといわれ、信頼性の高い資格として位置づけられます。社外の相談窓口や提携先のカウンセラーがこうした国家資格を有しているかどうかは、サービス選定時の重要な確認ポイントになります。
ただし注意点もあります。一定の実務経験があれば、所定の経過措置・研修を経て受験資格が得られる仕組みがありました。実務経験の範囲が幅広く認められたため、ごく一部には本格的なカウンセリング経験が十分でない人が含まれる可能性も指摘されています。資格の有無だけでなく、提供体制や実際の対応も含めて確認しておくと安心です。
「当事者経験」を強調するカウンセラーには注意
従業員に外部のカウンセラーを案内するうえで、人事として頭に入れておきたいのが、「私も当事者だったのでわかります」とむやみに共感を示すタイプのカウンセラーへの注意です。当事者経験のある人がカウンセラーになること自体が悪いわけではありません。問題なのは、自身の経験を前面にアピールしすぎてしまうことです。
なぜなら、カウンセラーの基本姿勢の一つは「その人が感じていることを、その人が感じているように理解しようとすること」だからです。自分の経験を相手の体験に重ねてしまうと、相手をそのまま理解するという姿勢から離れてしまいます。従業員が安心して相談できる環境を整えるためにも、こうした基本姿勢を持つ専門家かどうかを見ておくとよいでしょう。
人事が外部の相談先を選ぶときの実務ポイント
社外のカウンセリングサービスやEAPを選定・紹介する際は、次のような点を確認しておくと、従業員に安心して案内できます。
- 担当するカウンセラーが臨床心理士・公認心理師など信頼できる資格を有しているか
- 相談内容の秘密保持や、会社への情報共有のルールが明確に定められているか
- 対面・電話・チャットなど、従業員が利用しやすい相談手段が用意されているか
- 必要に応じて産業医や医療機関へ適切につなぐ体制が整っているか
資格は信頼性を見極める大切な目安ですが、それだけがすべてではありません。実際の対応の丁寧さや、従業員が「話してみて信頼できる」と感じられるかどうかも重要です。導入後は利用状況や従業員の声も踏まえ、相談先が職場の実態に合っているかを継続的に見直していきましょう。
従業員が相談しやすい仕組みづくりを支える
KIRIHAREは、従業員のメンタルヘルス対策やセルフケア、相談支援を支援するサービスです。信頼できる資格を持つカウンセラーへの相談窓口づくりや、人事・管理職が安心して従業員に案内できる体制づくりにご活用いただけます。導入をご検討の企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせ・資料請求ください。
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