メンタルヘルス不調の社員の対応は?メンタルヘルス不調への気づき方や社員からの相談への対応方法

社員のストレスへの気づき方
社員のメンタルヘルスの不調を予防するには、早期発見・早期対応が大切です。社員の異変にいち早く気づけるよう、ここでは異変に気づくためのポイントを紹介します。
ストレス反応とは
人はストレス要因を受けると、その刺激などに応じて生体に緊張状態が生じ、身体・心理・行動面においてさまざまな反応が現れます。これを「ストレス反応」といい、このストレス反応をいかに早くとらえられるかが、早期発見のポイントになります。ストレス反応は、大きく身体面・行動面・心理面の3つに分けられます。
身体面の反応
具体的な症状として、下痢や腹痛などを繰り返す過敏性腸症候群などの消化器系症状、過換気症候群などの呼吸器系症状、円形脱毛症やめまい(メニエール病など)が挙げられます。この身体面の反応は、本人からの申告がなければ分かりにくい場合があります。普段から話しやすい雰囲気をつくり、無理せず話してもらえるような環境を整えましょう。
行動面の反応
行動面の反応は、身体面とは逆に本人では気づきにくく、家族や友人など周囲の人が気づきやすいという特徴があります。遅刻や欠勤、作業効率の低下など、仕事ぶりにも影響が出てきます。このような行動が見られた場合は注意しましょう。
心理面の反応
心理面の反応は、本人が気づいたとしても対処の仕方が難しく、他者からも変化が分かりにくいものです。まじめな性格の人の場合などは「自分がしっかりしないからだ」と思い込んでしまい、余計に他者への相談ができなくなることがあります。普段からのコミュニケーションが大切です。これらを踏まえたうえで、具体的にどんな様子の変化が出てくるのか、「いつもと違う」に気づけるポイントを見ていきましょう。

「いつもと違う」に気づくポイント
「いつもと違う」様子の例を、午前と午後に分けてまとめます。
| 午前 | 午後 |
|---|---|
| ・服装、身だしなみが乱れる ・眠そう ・やつれた表情 ・あいさつをしなくなる ・目が合わなくなる ・酒臭がする | ・食事をとらなくなる ・食べることが面倒になる ・メニューを選べない ・雑談を避ける ・昼寝、居眠りが増える ・離席が増える |
さらに、仕事ぶりの変化としては次のようなことが起こります。
- 遅刻、欠勤、早退が増えた
- 以前はできていた仕事ができなくなる
- ルーチン作業に手こずる
- ミスが増える
これらを「怠けている」「さぼっている」などととらえず、「何かあったのか?」と気づいてケアをすることが必要です。
メンタルヘルス不調を疑う場合の対応
相談されたときの話の聞き方
相談時は、しっかり話を聞くこと、内容や感情を理解することが大前提です。そのため、相談場所としては、誰にも内容が聞こえない、落ち着いてゆっくり話せる場所を選びます。初めのうちは相手から情報を聞き出すために、急かしたりせず、自由に話してもらうのがポイントです。合間を見て分からない部分は質問し、分かった部分は「分かった」と相槌を打つようにして、きちんと聞いている姿勢を見せましょう。話したくないことを無理に話させようとするのは厳禁です。相手を尊重し、ありのままを受け入れる姿勢を持って、話を聞くようにしましょう。
アドバイスの仕方
アドバイスは適切に行わなければなりません。客観的な情報を求められていて、自分が分かるものであれば、それを伝えます。分からなければ「ここに聞けば分かる」という情報を伝えるのもよいでしょう。自分が分からないのに、適当に答えてはいけません。また、アドバイスをする際も、断定的に「こうすべきだ」ではなく、「自分だったらこうすると思う」という言い方のほうがよいでしょう。あくまで一意見としてアドバイスをします。
安易な「がんばれ」は、負担になることがあります。もし医師からの診断があったり治療をしていたりするのであれば、それに従ってしっかり対応する必要があります。相談の時間については、あまり長時間話していてもきりがなくなり、話がまとまらなくなってしまうため、1〜2時間ほどを目安にし、それで終わらなければ、一度整理するために後日改めて話すようにしましょう。相談を受けた側だけで対応できないことも多くあります。そのような場合は、専門の機関の紹介や、産業医などへの相談も検討しましょう。
まとめ
この記事では、メンタルヘルスの不調になる前段階としてどのような変化が起こるのか、仕事面などの様子の変化には何があるのか、実際に相談を受けたときの傾聴のポイントなどを紹介しました。
- 「いつもと違う」に気づけるかどうかが大切
- 他者から見て気づけるのは、主に行動面の変化
- 遅刻・早退、ミスが増えた、以前できていたことができなくなったなどは、メンタルヘルス不調のサインかもしれない
- 相談されたときは、相手を尊重し、内容や気持ちを理解する
- アドバイスは的確に。対応しきれなければ専門家への相談も検討する
ストレスの要因は至るところにありますし、その受け止め方は人それぞれです。メンタルヘルスの不調となって身体などにも影響が出てしまう前に、きちんとした対応を行い、ストレスの少ない職場環境をつくっていきましょう。
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