従業員のストレスに人事・管理職が気づくために|ストレスチェック活用

従業員のストレスに気づき、不調を未然に防ぐために

「ストレス社会」と言われる現代。従業員がストレスの原因にさらされる場面は、いたるところにあります。ストレスは溜まりすぎると、体調を崩したり気持ちが落ち込んだりし、さらに進むと、うつ病などの精神疾患につながってしまう場合もあるとされています。

これを防ぐためには、従業員自身によるセルフケアと、職場による気づき・支援の両輪が欠かせません。そしてケアをするには、まず「ストレスがかかっている」ことに気づかなければなりません。この記事では、人事・管理職の方に向けて、従業員のストレスの状況や不調のサインに気づくためのポイントと、職場で活用できるストレスチェックの考え方を解説します。

従業員のストレスの原因とは?

まずは、どんなことがストレスの要因になるのかを、「仕事面でのストレス」と「仕事以外のストレス」に分けて見ていきましょう。職場の課題を把握するうえでも、両面を理解しておくことが役立ちます。

仕事面でのストレス

厚生労働省が行っている労働安全衛生調査では、強いストレスとなっている内容は「仕事の量」が最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」、「仕事の質」という順番だとされています。これらは、業務分担や役割の見直しなど、職場側で改善に取り組める要因でもあります。

仕事以外でのストレス

仕事から受ける影響は大きいものですが、当然、それ以外のプライベートなストレスも無視できません。たとえば、次のような出来事が要因になるとされています。管理職は、こうした背景に従業員が直面している可能性も念頭に置き、配慮することが大切です。

  • 配偶者や家族の病気・死
  • 離婚・別居・結婚
  • 転職・転校・転勤
  • 長期休暇
  • 経済状態の変化
  • 入学・卒業・入職・退職
  • ご近所トラブル

「いつもと違う」に気づくために

「いつもと違う」ことに気づくのが、ストレスに気づく第一歩です。だるそう、眠そう、気力がない、ミスが増えた——こうした従業員の変化は、「本人がちゃんとしていないから」ではなく、実はメンタルヘルス不調のサインかもしれません。管理職は、日頃から部下の様子を気にかけ、勤怠やパフォーマンス、表情や言動の変化を継続的に観察することが大切です。本人が自分の不調に気づいていないことも多いため、周囲からの気づきと声かけが、早期対応の鍵になります。

ストレスチェックで客観的に把握する

従業員一人ひとりが自分のストレス状態を客観的に把握できるよう、簡易なストレスチェックを活用するのも有効です。ここでは、30項目の質問で自分のストレス度合いが分かるものをご紹介します。研修やセルフケアの案内のなかで、従業員に紹介できるツールとしてご活用ください。

簡易ストレス度チェックリスト(桂・村上版)

次の30項目のうち、当てはまるものはいくつあるか数えてみましょう。

1風邪を引きやすく治りにくい
2手足が冷える
3手のひらや脇の下によく汗をかく
4急に息苦しくなることがある
5動悸がすることがある
6胸が苦しくなることがある
7頭が重い
8目がよく疲れる
9鼻づまりがすることがある
10めまいを感じることがある
11立ちくらみしそうになる
12耳なりがすることがある
13口の中が荒れたりただれたりすることがよくある
14喉が痛くなることがある
15舌が白くなっていることが多い
16好きなものでも食べる気がしない
17いつも食べ物が胃にもたれるような気がする
18腹が張ったり、痛んだり、下痢や便秘をすることがよくある
19肩がこりやすい
20背中や腰が痛くなることがある
21なかなか疲れが取れない
22この頃、体重が減った
23何かするとすぐ疲れる
24気持ちよく起きられないことがよくある
25仕事をやる気が起こらない
26寝付きが悪い
27夢をよく見る
28夜中に目が覚め、なかなか寝付けない
29人付き合いがおっくう
30ちょっとしたことでイライラしそうになることが多い

お疲れさまでした。以上が30項目です。当てはまるものが1つあるごとに1点として加点し、合計点数を出します。点数ごとの結果の目安は以下のとおりです。

点数結果の目安
0〜5正常
6〜10軽度ストレス(要休養)
11〜20中等度ストレス(要相談)
21〜30高度ストレス(要受診)

当てはまるものが多いほど、ストレスを多く抱えている可能性があるという目安になります。あくまで簡易的なセルフチェックですので、結果が気になる場合や不調が続く場合は、産業医や医療機関、専門家への相談を案内しましょう。

また、厚生労働省が推奨する57項目の調査票を簡略化した、23項目版のセルフチェックもあります。項目数は少ないですが、ストレスチェックに必要とされる「仕事のストレス」「心身の状態」「周囲のサポート」の3つが含まれているため、セルフチェックの目安になります。

従業員がストレスとうまく付き合っていくためには、どんなストレス要因があるのか、今どれくらいストレスを溜めているのかを把握することが大切です。そのために、客観的に分かるストレスチェックを職場で活用するのは有効です。高ストレスの従業員には、上司への相談や、社内外の相談窓口・産業医面談を案内し、早めの対応につなげましょう。

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従業員はLINEで心理テストなどによる定期的な自己チェックが可能なため、ストレス状態への気づきを促し、早期発見につなげます。

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