見落としやすい従業員の不調?管理職が気づくべきサインと向き合い方
「メンタル不調」と聞くと、いつも元気がなく、ふさぎ込んでいる従業員を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実際には、ときには普段どおりに見えたり、好きな業務には意欲的に取り組めたりするために、周囲が不調に気づきにくいケースがあります。本記事では、管理職や人事が見落としやすいこうした不調のパターンと、職場での向き合い方を整理します。なお、特定の状態を診断・断定するためのものではなく、気づきと対応のための一般的な情報としてお読みください。
「いつもは普通に見える」から気づかれにくい
気分の波が大きいタイプの不調では、調子のよいときには発症前と変わらず元気に見え、興味のある仕事には問題なく取り組めることがあります。そのため、周囲からは「気分屋なだけ」「ただ甘えているだけ」と受けとめられてしまい、本人ですら不調に気づかないまま、対応が遅れてしまうことがあります。職場で次のような様子が断続的に見られる場合は、注意して見守る必要があります。
- 日によって気分や態度の変動が大きい
- 同僚や周囲にいら立ちをぶつけてしまうことが増えた
- 夕方から終業にかけて急に元気がなくなる
- 強い眠気や疲労を訴えることが多い
- 関心のある業務には取り組めるが、それ以外で集中が続かない
「甘え」と決めつけないことが第一歩
このような状態は、本人の意志や努力だけでコントロールできるものではありません。調子のよいときがあることを理由に「やる気の問題」と決めつけてしまうと、本人を追い詰め、状態を悪化させる恐れがあります。管理職に求められるのは、表面的な様子だけで判断せず、変化に気づいたら頭ごなしに評価せず、まず本人の状況に耳を傾ける姿勢です。
職場でできる対応と専門窓口への接続
どのような接し方が望ましいかは、本人の状態によって異なります。自己判断で対応を決めるのは禁物です。気になる様子が続く従業員には、産業医や社内外の相談窓口、医療機関へ確実につなげる体制を整えておきましょう。本人がためらう場合に備えて、評価に影響せず秘密が守られる相談ルートをあらかじめ用意しておくことが、早期発見・早期対応につながります。
業務面では、本人と相談しながら一時的に業務量や難易度を調整したり、勤務時間に配慮したりするなど、無理なく働き続けられる環境づくりが有効です。一人ひとりの状態を理解し、寄り添いながら適切な支援につなげていくことが、組織としてのメンタルヘルス対策の基本となります。
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