従業員の眠気・睡眠の乱れに人事・管理職はどう気づき対応するか
職場で受けるストレスは、従業員の体にさまざまな影響を及ぼすといわれています。なかでも管理職や人事が見逃しやすいサインのひとつが「眠気」です。睡眠は健康を維持するうえで欠かせないものですが、強いストレスを受けると睡眠に関わるはたらきが乱れ、夜間に十分な睡眠がとれなくなることがあります。日中に強い眠気を訴える従業員がいる場合、その背景にストレスや睡眠の乱れが隠れていることがあるのです。本記事では、人事・労務担当者や管理職の方に向けて、従業員の眠気・睡眠の乱れというサインの捉え方と、職場としての対応を整理してご紹介します。
日中の眠気は安全面のリスクにもつながる
突然の眠気を我慢し続けると、判断力の低下を招き、業務によっては重大なミスや事故につながることもあります。とくに車の運転や機械の操作を伴う業務では、安全管理の観点からも軽視できません。職場としては、短時間の休憩や仮眠を取りやすい環境を整えることも、リスクの低減につながります。日中に強い眠気を頻繁に訴える従業員がいる場合は、本人の自己管理の問題と片づけず、業務負荷や勤務時間に無理がないかを見直す視点を持ちたいところです。
ストレスは身近なところからも生じている
ストレスというと、人間関係をはじめとした心労によって起こるとイメージしがちです。しかし、ストレスは仕事で使うパソコンの画面の光や電話の音など、日常の業務環境のさまざまな場面から無意識のうちに受けていることもあります。こうした原因の特定しにくいストレスが蓄積すると、不安によるストレスがさらに重なる悪循環につながることもあるため、注意が必要です。デスクワーク中心の職場では、適度な休憩や気分転換を取りやすい環境づくりを意識するとよいでしょう。
「過眠」は不調のサインかもしれない
ストレスによる睡眠への影響でとくに気をつけたいのが「過眠」です。強いストレスを受けると、現実から距離をとろうとして活動性が低下することがあるといわれています。夜間に十分な睡眠をとっているはずなのに日中に強い眠気に襲われる、といった様子が続く従業員がいる場合は、背景に心身の不調がある可能性も考えられます。本人の自己判断に委ねず、必要に応じて産業医や相談窓口への相談、医療機関への受診を勧めることが望ましいでしょう。
職場としてできる環境づくり
ストレスが原因の眠気や睡眠の乱れは、職場のちょっとした工夫で和らげられる場合があります。栄養バランスのとれた食事や定期的な運動、十分な休息は、当たり前のように思えて、忙しい毎日のなかでおろそかになりがちです。管理職や人事は、長時間労働の是正や休憩の取りやすさ、相談しやすい雰囲気づくりを通じて、従業員が生活習慣を整えやすい環境を後押しすることができます。眠気という見えにくいサインに早く気づき、職場全体で背景にあるストレス要因に目を向けていくことが、従業員の健康と業務の安全の双方を守ることにつながります。
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