配慮して退職したとしても『労基所』は動く、という実例

年度の節目には、次年度の進退についての申し出が出てくることがあります。多くの場合は円満な退職ですが、まれに対応に苦慮するケースもあります。本記事では、法人経営者であり、公認心理師・臨床心理士・キャリアコンサルタントでもある筆者が、退職を希望した社員との面談で注意すべき点について、実際の事例を交えてお話しします。

こんな方におすすめの記事です。

  • 年度末での退職希望者が出ている
  • 退職後にもめたケースを経験したことがある
  • 労働基準監督署から連絡が来た際の対処を知りたい

数年前にあった退職者の事例

筆者が理事長を務める法人では、年度末に職員と面接を行い、現在までの業務評価や次年度の意向について話し合っています。例年はほとんど退職者がいないのですが、ここでは個人情報に配慮し、必要な脚色をしながら、過去にこじれた退職事例をご紹介します。

新年度がある程度落ち着いた6月ごろ、事業所が所在する県内の労働基準監督署から電話が入りました。

「そちらの事業所を辞めた職員から、残業代の未払いについて相談があったので確認をしたい」

何の前触れもなく、いきなりの連絡です。全職員のタイムカードや給与支払いがわかる書類を、労基署の訪問までに準備するよう伝えられました。事務方としては、「あぁ、あの人だ」と、ある元職員の顔がすぐに浮かびました。

その元職員は、事業所が運営する施設の利用者に対して度重なる暴言があり、面接や指導を何度も行ったものの、衝動的な暴言や乱暴な接し方が改まらず、本人との面談を繰り返したうえで退職に至った職員でした。本来であれば懲戒解雇もあり得たところを、本人への配慮や資格のことも考え、自己都合退職という形で職場を去っていただいた方です。

実際に労基署の担当官が事業所に来られ、一通りチェックして残業代の支払いに問題がないことがわかると、こちらで見当がついていることも察したのか、「ある元職員から、不当に辞めさせられたという話があった」と切り出されました。こちらも、その経緯について記録をもとに説明したところ、「なるほど、そういうことだったのですね」と理解していただけたようです。

なぜ、こうした行き違いが起きたのか

退職した職員は、次の職を探すためにハローワークなどへ出向いたものと思われます。そこで同業種の職を探した際、担当者から「前の職場と同業種ですが、どうして退職されたのですか」と尋ねられたのでしょう。そのとき、「自分の不適切な業務態度を指導されて辞めた」とは言いにくく、「辞めさせられた」という説明になったのかもしれません。

こちらとしては、配慮のつもりがかえって面倒なことに巻き込まれた印象もあり、また同業種に戻ることで類似の対応が再び生じ、利用者に被害が及ぶのではないかと、大変困惑した事例でした。

退職面談で会社が備えておきたいこと

さまざまな理由で退職される方がいますが、面談の機会を持てるのであれば、これまでの仕事をねぎらうのはもちろん、「辞める理由」についても会社として可能な限り把握しておくことが大切です。もし何らかの不満があるのなら、できる限り解消した状態で気持ちよく会社を去っていただきましょう。あわせて、もしもの場合に備えて、面談や対応の記録を残しておくことが重要です。

厳しいように聞こえるかもしれませんが、業務評価や懲戒については、客観的な記録と信賞必罰を徹底しておくことが、結果的に会社と従業員双方を守ることにつながります。

退職した職員のほとんどは円満に退職し、戻ってくる職員も少なくないため、今回のような事例はまれです。しかし労働基準監督署の調査は、そうした事情に関わらず行われます。どの会社でもいつ調査が入ってもよいよう、この時期の面談は意識して丁寧に行っておくとよいでしょう。

KIRIHARE所属 臨床心理士

KIRIHARE Well-being(従業員支援プログラム)のご紹介

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KIRIHARE Well-beingの特徴

①従業員のメンタルヘルスを継続的に維持できるよう「メンタル不調の予防」と「メンタル不調の早期発見・介入・回復」に重点を置いたサービス設計 ②LINEを活用した双方向型のコミュニケーションで、各従業員の状況に沿った「心のセルフケア方法」を提案すると同時に、社外で気軽に「悩み相談ができる場」を提供   KIRIHARE Well-beingの特徴

▽予防

既存のEAPサービスは、「従業員がメンタル不調に陥った後に、相談する」というフローが基本でしたが、KIRIHAREが提案する新EAPサービスでは、不調にならないための「予防」を何よりも重視し、従業員自らが、「心のセルフケア」を意識できる環境を提供します。

▽発見

従業員は、LINEにて心理テスト等による定期的な自己チェックが可能なため、ストレス状態への気づきや意識を促し、早期発見に繋げます。

▽早期介入

高ストレス状態であることを従業員自身が自覚できず、自ら対処できない場合、KIRIHARE側がメンタルヘルスの状態を検知し、LINEのプッシュ通知を使って、セルフケアの促進やカウンセリングを提案し、メンタルヘルスの悪化を防ぎます。

▽早期回復

企業全体で、メンタル不調の予防・早期発見と介入のサイクルを回すことで、従業員がメンタル不調を引き起こした際も、早期回復を実現します。 KIRIHAREが提供するセルフケアコンテンツ一覧

【KIRIHARE Well-beingカウンセリング機能】

▽プレカウンセリング

社内にある保健室のような感覚で、いつでも気軽に利用できるカウンセリング機能です。従業員は、カウンセラー資格や相談援助の国家資格を持つ有資格者に、LINEでのチャット形式やZoomで悩み相談ができます。

▽LINEメールカウンセリング

プレカウンセリングでは解決できない場合などは、心理専門職の臨床心理士が対応します。チャットとは異なり、長文での相談が可能です。

 ▽Zoomや対面のカウンセリング

心理テストの受検結果やプレカウンセリング等で、メンタル不調の度合いや緊急性が高いと判断された場合は、心理専門職の臨床心理士によるZoomもしくは対面でのカウンセリングを提案します。   KIRIHARE Well-being カウンセリング機能  

人事責任者向け機能

▽ダッシュボード機能

カウンセリング相談の希望者や実際に相談を開始した従業員の統計などが瞬時に把握できます。従業員全体のメンタルヘルス状況を多角的に理解することで、各部署の業務量や人員の調整、業務手順の見直しなど、業務環境の改善を検討する一つの手段としてもお役立ていただけます。

▽レポート作成機能

ダッシュボードで表示された項目をグラフで表示し、レポート作成が可能です。

▽ストレスチェックシステム(従業員50名以上の場合)

年に1回実施の義務のあるストレスチェックの運用が、システムにて無料で行えます。面倒な事務作業や集計、集団分析も管理画面にて全て対応可能です。   KIRIHARE Well-beingダッシュボード機能 現在、弊社がリリースした新EAPサービスを3ヵ月間無料で体験いただけるキャンペーンを実施中です!「従業員のメンタルヘルス対策が必要だと思っていながらも、仕組みをゼロから考えるのは難しい・・・」「コロナ禍でテレワークが進み、従業員のメンタルヘルス状況が把握しづらい」等のお悩みを抱えている企業の人事担当者様必見の特別企画です!!沢山のご応募お待ちしております。 「まずは話だけでも聞いてみたい」「とりあえず資料が欲しい」などのご希望があれば、以下に記載のURLより、お問い合わせください。  
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