労働基準監督署へ提出する「ストレスチェック報告書」の記入方法や提出方法

ストレスチェックの実施後、面接指導や集団分析、職場環境の改善とあわせて事業者に求められるのが、労働基準監督署への「実施結果報告」です。報告といっても、膨大な従業員一人ひとりのデータを口頭やメールで伝えるわけではなく、専用の様式(フォーマット)を使って所定の項目をまとめて報告します。

本記事では、労働基準監督署へ提出する「ストレスチェック報告書」の記入方法・提出方法・注意点を解説します。報告を忘れたり怠ったりすると罰則の対象となるため、漏れのないよう必ず提出しましょう。

ストレスチェック報告書の記入方法(作成方法)

現在、ストレスチェック報告書の作成には、厚生労働省が公開している作成支援サイトを利用できます。サイトの案内に沿って報告書様式の記入欄へ実施内容を入力すれば、報告書が完成します。

作成支援サイトを使わず報告書のひな型へ直接記入する場合は、上記URLからPDFファイルをダウンロード・印刷します。以下は、ダウンロードと記入の際の流れと注意点です。

1. フォーマットをダウンロードし印刷する

  • 報告書のフォーマットは、厚生労働省のホームページにある「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」が指定の様式です。
  • プリントアウトするときは、「A4サイズ」「普通紙」「白色度80%以上」で行いましょう。

2. 記入する前にQ&Aの内容を確認する

  • 「ストレスチェック制度関係Q&A」を参照します。
  • 使用する筆記用具は黒のボールペンです。
  • 枠からはみ出さないように注意し、アラビア数字で記入します。
  • 記入する内容がない項目は、空欄のままにしておきます。

3. 必要な書類を準備しておく

  • 報告書を見て、報告する項目を確認します。
  • 記入の際に必要な書類をあらかじめ準備します。

ストレスチェック報告書の入力項目

入力する項目(および注意点)は以下のとおりです。作成支援サイトでは、それぞれの項目右上に「入力項目の説明」があり、クリックするとガイドが表示されます。労働保険番号や事業内容などの基本情報は、実施前に確認しておくとスムーズです。記入すべき事項のない欄や記入枠は、空欄のままでもかまいません。ダウンロードしたひな型用紙へ記入する際は、必ず黒のボールペンを使用しましょう。

  1. 労働保険番号:都道府県などによって各事業場に割り振られている14桁の番号です。「継続事業」の一括申請を承認されている事業所は、4桁の「被一括事業場番号」も記入します。「労働保険年度更新申告書の控」などで確認でき、わからないときは厚生労働省の「労働保険適用事業場検索」で調べられます。
  2. 対象年:対象となるストレスチェックを実施した年を記入します。1年を通して順次実施した場合は、その期間内の実施状況をまとめて報告でき、「検査実施年月」の欄には報告日に最も近い検査実施年月を記入します。
  3. 検査実施年月:報告の対象となるストレスチェックの実施年月を記入します。年に数回行っている場合などは1年分をまとめて報告でき、報告日に最も近い検査実施年月を記入します。
  4. 事業の種類:「総務省 日本標準産業分類」の中分類から選択します。
  5. 事業場の名称・所在地:正式な名称と、問い合わせができる電話番号を記入します。
  6. 在籍労働者数:「検査実施年月」の末日時点で、ストレスチェック実施義務の対象となっている労働者の数を記入します。「常時50人以上の労働者を使用する事業場」にはパートタイムや派遣社員も含みますが、1週間の所定労働時間数が同種業務のフルタイム労働者の4分の3未満であるパートタイム・派遣社員は含みません。
  7. 検査を実施した者:2名以上で検査をした場合は代表者の氏名を記入します。外部委託先には、健康診断機関や外部専門機関が含まれます。
  8. 検査を受けた労働者数:1年間を通して検査を受けた労働者の数を記載します。同一人物が複数回受けた場合は1名としてカウントします。
  9. 面接指導を実施した医師/面接指導を受けた労働者数:医師が面接指導を必要と判断した労働者のうち、実際に医師による面接指導を受けた労働者の数を記入します。
  10. 集団ごとの分析の実施の有無:集団ごとの集計・分析は努力義務ですが、実施の有無については報告する必要があります。
  11. 産業医の氏名:その事業所の産業医の氏名を記入します。産業医の押印・捺印は不要ですが、確認そのものは必須です。
  12. 年月日:報告書を提出する年月日を記入します。
  13. 労働基準監督署長:所轄の労働基準監督署の名称を記入します。
  14. 事業者職氏名と印:事業者の役職・氏名を記入し、押印します。

報告書の提出方法

報告書は、事業所を管轄している労働基準監督署に提出します。複数の事業所がある場合は、管轄する労働基準監督署が異なることもあります。その場合は本社でまとめて提出するのではなく、事業所ごとに所轄の労働基準監督署へ提出します。

提出期限は、ストレスチェックの実施日からおおむね1年以内が目安です。2年目以降は、前回の報告書を提出してからおおむね1年以内に提出します。

ストレスチェック報告書は、「e-Gov(イーガブ)電子申請」からの提出も可能です。手続きの際は、事前に必要なアプリケーションをダウンロードしておきます。「手続名称から探す」で「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」を検索すると、必要な手続きが一覧で確認できます。

ストレスチェックの報告書は必ず提出しよう

ストレスチェック報告書の正式名称は「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」で、労働安全衛生法に基づいて報告が義務づけられています。報告の遅滞や虚偽報告、報告を怠った場合には、50万円以下の罰金が科されることがあります。

労働基準監督署への報告までがストレスチェックです。漏れのないよう、報告書は必ず提出しましょう。

ストレスチェックの目的を忘れずに

ストレスチェックは、労働者のストレス状況を把握し、業務内容や職場環境を改善することで、メンタル不調の予防や離職率の低下、生産性の向上につなげる取り組みです。実施結果の報告も含めて「義務だからやる」のではなく、さまざまな課題への気づきを促し、組織の成長につながる活動として取り組むことが大切です。

ストレスチェックで扱う情報は、その性質上、厳重な管理が求められます。一方で、デリケートな内容が多く、管理が煩雑になりがちです。報告書の作成も実施後にまとめて行うため、情報が整理されていないと意外に手間がかかります。EAP(従業員支援プログラム)のシステムは、こうした煩雑になりがちな情報を一元管理できるツールとして活用が進んでいます。

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