従業員向け相談窓口の選び方|電話カウンセリングの利点と注意点

新型コロナウイルスの影響をきっかけに、オンラインカウンセリングをはじめとする遠隔カウンセリングが広く利用されるようになりました。従業員向けの相談窓口やEAP(従業員支援プログラム)でも、対面に加えて電話・オンラインといった複数の相談形態を用意する企業が増えています。本記事では、昔から行われてきた「電話カウンセリング」の利点と注意点を整理し、人事・管理職が従業員に相談窓口を案内する際のポイントを解説します。

電話カウンセリングの利点

  • 顔を合わせずに相談できる:オンラインカウンセリングは画面越しでも顔を見ながら話す形式です。電話なら相手の顔が見えないため、対人緊張が強い従業員でも話しやすいことがあります。また、部屋を見られるといったプライバシーの心配もありません。「人と顔を合わせて話すのは苦手」という従業員には、電話相談の選択肢があることを伝えるとよいでしょう。
  • 場所を選ばず相談できる:携帯電話があればどこからでも相談できます。在宅勤務や外勤の多い従業員でも、「少し話を聞いてほしい」というときに気軽に利用しやすく、相談へのアクセスのよさは大きな利点です。

電話カウンセリングの注意点

一方で、電話カウンセリングには声だけが手がかりになるという特性からくる注意点もあります。

  • 表情や視線などの情報が得られない:対面であれば外見・視線・表情など多くの情報がありますが、電話では声だけが頼りです。相談する側にとっては相手の様子がわかりにくく、不安を感じることもあります。
  • 気持ちを言葉で伝える必要がある:対面では表情や視線で気持ちを「察してもらう」こともできますが、電話では基本的に言葉で伝えることになります。そのため、自分の考えや気持ちをある程度言葉にできる方のほうが利用しやすい傾向があります。

人事・管理職が相談窓口を案内するときのポイント

電話カウンセリングは気軽に利用できる一方、声だけのやり取りならではの注意点もあります。重要なのは、従業員一人ひとりに合った相談形態を選べるようにしておくことです。対面・電話・オンラインのそれぞれに向き・不向きがあるため、人事・管理職としては、複数の相談手段が用意されていることを従業員に周知し、「自分に合った方法で気軽に相談してよい」というメッセージを日頃から発信しておくことが望まれます。

相談窓口やEAPを導入・見直す際にも、従業員が「何を相談したいのか」「どんな形式なら話しやすいのか」に応じて選べる設計になっているかを確認するとよいでしょう。相談のハードルを下げる体制づくりが、メンタル不調の早期発見・早期対応につながります。