ストレスと睡眠の関係

ストレスと睡眠の関係|従業員の不調を職場が見逃さないために

ストレスとは、外的な要因によって心身にかかる負荷のことです。職場では、その多くが仕事や人間関係をきっかけに生じます。軽度のストレスはむしろ良い刺激となり、意欲やモチベーションの向上につながることもあります。しかし、過度のストレスを受けると心身にさまざまな悪影響が表れます。その代表例が「不眠」で、日中の強い眠気を招くこともあります。

「最近、日中にぼんやりしている」「集中力が落ちている」「会議中にうとうとしている」といった従業員の変化の背景に、職場ストレスによる睡眠の乱れが隠れていることは少なくありません。人事・管理職がこうしたサインに気づき、本人の負荷や職場環境を見直すきっかけにすることが、不調の早期対応につながります。

過度なストレスは睡眠の質を下げる

過度なストレスが続くと、就寝時にも心身の緊張がほぐれにくくなり、寝つきが悪くなる、夜中に目が覚める、早朝に目が覚めるといった睡眠の問題が起こりやすくなります。その結果、十分に脳が休まらず、睡眠の質が低下しやすくなるとされています。睡眠の乱れは日中のパフォーマンス低下やさらなるストレスを招き、悪循環に陥ることもあります。

従業員の睡眠の乱れが続いている場合、長時間労働・過重な業務量・人間関係の問題など、職場側に要因がないかを点検することが重要です。業務量や人員配置の調整、相談しやすい環境づくりは、人事・管理職が取り組める職場環境改善の一例です。

従業員に伝えたい、睡眠の乱れを和らげる生活習慣

ストレスによる睡眠の乱れには、生活習慣を整えることが改善の手助けになるとされています。社内のセルフケア情報として、従業員に次のようなポイントを案内するのもよいでしょう。

  • 長時間の昼寝は避け、15〜20分程度にとどめる
  • コーヒーなどのカフェインは、できるだけ午前中までに
  • 寝る直前の食事は避け、就寝の2時間前までに食べ終える(遅くなる場合はおかゆ・うどんなど消化に良いものを少量に)
  • 就寝時は寝つきやすいよう、25〜28度程度のやや低めの室温に

なお、眠れないときにお酒の力を借りる方も多いようですが、これはあまりおすすめできません。アルコールには寝つきを良くする面がある一方で、夜中に目が覚めやすくなる側面もあります。少量にとどめる程度であればよいとされますが、量が多くなると睡眠の質が下がり、眠りが浅くなる傾向があります。お酒の影響には個人差があるため、不眠が続く従業員には医療機関への相談をすすめてください。

ストレス解消の機会を職場でつくる

現代社会で生きている限り、ストレスを完全に避けることは難しいものです。あれこれ悩み続けるよりも、自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切で、心から楽しめる趣味を持つとよいとされています。とくにスポーツ系の趣味は、ストレス解消効果に加えて程よい疲労感が残るため、良質な睡眠にもつながりやすいとされています。

人事・管理職としては、有給休暇の取得促進、適切な休憩時間の確保、長時間労働の是正など、従業員がオフの時間にしっかり休み、ストレスを解消できる環境を整えることが役割になります。従業員一人ひとりのセルフケアを支える土台として、職場ぐるみのメンタルヘルス対策を進めていきましょう。