『どうにも態度が悪い職員』のとっかかりの作り方
『態度が悪い』というのは、ちょっと抽象的ですが、
意味が分からない不愛想さ、会議の時ののけぞり、
足組み、舌打ちをするような感じ、というのは、
おそらくそんなに珍しくないと思います。
今回は、法人経営者でもあり、公認心理師、臨床心理士、
キャリアコンサルタントでもある筆者が
『どうにも態度が悪い職員』のとっかかりの作り方、
についてお話します。
◆こちらの記事はこんな方にお勧めです
〇何度か注意を促しても、あまり改善が見られない
〇悪気はないのかもしれないが、態度が不遜に見える
〇注意をすると、機嫌を損ねたりすることがよくある職員に困っている
「態度が悪い」とは?
お客様を相手にする仕事をしている会社さんは
特に『態度』のことが気になるでしょうし、
指導も熱心と思います。
ところが、いわゆるオフィスワークだったり
外部の業者さんたちとあまりかかわらない業務に
ついている部署というのも、同僚同士の『態度』の問題は、
職場の雰囲気や、仕事の効率にかかわる重要な問題です。
もちろん、個人の自由に任せるところが基本ではありますが、
あまり目につくようだと指導するしかないでしょう。
わたしも、様々な従業員の方と接してきましたし
何度かお話したように、わたしの職業人生の最初は『少年院』
というところから始まりましたので、少なくとも「態度が良い」
なんていうこととは、ちょっとかけ離れた少年たちを、
どのように更生に導くか、ということがテーマだったわけです。
そもそも、のことなのですが
態度が悪い、ということは何なのでしょうか。
「え??そこから??」
と思うかもしれませんが、結構大切なことです。
私たちには、
『意識的な態度』
と
『無意識的な態度』
があります。
このことがわかるだけでも、対応の指針になります。
例えば、パイプいすなどに座って、
5人ほどでミーティングをするような場合
足を組んでのけぞったりして話している態度は、
あまり気持ちのいいものではありません。
これに対して
『〇〇さん。それだと態度が悪いです。やめてください!!』
というのは、効果的ではありません。
なぜかといえば、この態度は、
この人の習慣からくる「無意識の態度」だからです。
つまり
「つい、やってしまっている」
良くないと思われる態度なのです。
一方、こんなのはどうでしょう。
『〇〇さん。ちょっと、この書類なんだけど、
明日まで■■部に提出してもらっていいですか?』
『あ??なんでそんな急なんすか??前もあったじゃないですか。
くっそーめんどくせぇ・・・』
これも態度も言葉遣いも悪いですが
これは、やや腹を立てていることと、こちらに対して、
ちょっとした反抗を意図した態度ですね。
同じ『態度が悪い』でも
まったく意味が異なることがわかります。
ですので、まずは、その人の態度の悪さが、
どんな分類になるのかそれを明確にしてください。
「信頼関係」が出来ている場合
先ほどの例でいえば、少年院の少年たちというのは、
もともと、「良い態度」をあまり学習していません。むしろ、
仲間内でも態度の悪い感じで仲良くやっているわけです。
ですから、そういう少年たちと信頼関係を結んだとしても
やっぱり態度はあまりよくないし、
敬語なんてそれほど使えないわけです。
ということは、仮に表面上の態度を指導する際は
「おいおい、『むかつく』ってことはないだろ~((笑))
そういう時は、「大変遺憾です」っていうんだよ」
と、フランクに指摘するくらいのほうが、よく伝わります。
他方、相手との関係が結べておらず、こちらに対して、
敵意や反抗心があるような場合の態度の悪さは、
少年たちではない、通常の大人相手でも厄介です。
例えば、そこに一般的なハラスメントの考え方を持ってきて
『このままだと業務に支障があるので指導しますが・・・』
というのも、1度2度はよいでしょう。
でも、仮に3度注意してもダメな時は、対策を変更しましょう。
まずは、その人との関係を修復するところから始めてください。
「信頼関係」が出来上がっていない場合
なにも気になっている状態がない、
気持ちがニュートラルな時を見つけて
「中立の会話」をすることから始めてください。
例えば、相手が珈琲を飲んでいたら
「あ、それなんの珈琲ですか?」
「は?〇〇の缶コーヒーっすけど」
「そうなんだ~」
と、デスクを通り過ぎるくらいで会話が一往復する程度で、
終わってください。
これは、簡単にいうと、「学習理論」を利用しています。
『この人と話すときは注意をされる』
ということを学習すると、話しかけるだけで、
その人は臨戦態勢になります。
つまり、態度が硬化します。
ですから、
『話しかけても何も起こらない』
ということを、まずは積み重ねます。
2週間くらいかかるかもしれません。
それが問題なく進んだら、次は、
『問題になっている行為』のうち、一番小さいものについて
『心配』の形で話かけてみます。
『姿勢あんまりよくないけど、
もしかして腰とか悪いんですか??』
『は?いや、なんもないっすけど』
『そうか、それならよかった~』
これも、すれ違いで済む程度です。
でも、これは結構な進歩なのです。
まず、しっかり姿勢が悪いことを指摘できています。
そして、相手も、そのことよりも、
体調のほうに意識が向いて、腹を立てていません。
こうしたことを、少しずつ行っていくと
いわゆる態度の悪い方とも、
結構普通にしゃべることができるようになってきます。
もともと、『態度が悪い』という意識を持っていますから
自分自身の態度が固くならないことも大切です。
今回は小さいポイントをお伝えしましたが
『指導』『注意』というのは、形として行うこともありますが、
実際に効果を上げることも重要なことですので
「どうしたらこの状況を改善できるのか」
の小さな一歩にしてみていただけたら幸いです。
KIRIHARE所属 臨床心理士
KIRIHARE Well-being(従業員支援プログラム)のご紹介
キリハレ株式会社の創業思想である「心の健康を大切にできる社会」の実現を目的に開発した、企業様向けの新EAPサービス(従業員支援プログラム)のご紹介です。
▽こんな方におすすめ
- 従業員のメンタル不調を事前に防ぎたい
- 健康経営を実現したい
- 社内の福利厚生が充実していることを対外的にアピールしたい
- 採用において自社を『ブランド化』し、魅力を高めたい
上記のようなニーズがお有りの場合、当社のサービスを通じて解決できるかもしれません。
詳細は以下をご確認ください。
▽KIRIHARE Well-being公式ページ
https://kirihare.jp/▽資料請求
https://share.hsforms.com/18kN8rZspTq2MAEOFbwW_gg5m6sq▽新規登録(人事ご担当者様向け)
https://kirihare.jp/ap/user/register▽貴社の状況に合わせたサービス内容をご提案します。無料相談はこちらからhttps://meetings.hubspot.com/operation9/kirih
KIRIHARE Well-beingの特徴
①従業員のメンタルヘルスを継続的に維持できるよう「メンタル不調の予防」と「メンタル不調の早期発見・介入・回復」に重点を置いたサービス設計
②LINEを活用した双方向型のコミュニケーションで、各従業員の状況に沿った「心のセルフケア方法」を提案すると同時に、社外で気軽に「悩み相談ができる場」を提供
▽予防
既存のEAPサービスは、「従業員がメンタル不調に陥った後に、相談する」というフローが基本でしたが、KIRIHAREが提案する新EAPサービスでは、不調にならないための「予防」を何よりも重視し、従業員自らが、「心のセルフケア」を意識できる環境を提供します。
▽発見
従業員は、LINEにて心理テスト等による定期的な自己チェックが可能なため、ストレス状態への気づきや意識を促し、早期発見に繋げます。
▽早期介入
高ストレス状態であることを従業員自身が自覚できず、自ら対処できない場合、KIRIHARE側がメンタルヘルスの状態を検知し、LINEのプッシュ通知を使って、セルフケアの促進やカウンセリングを提案し、メンタルヘルスの悪化を防ぎます。
▽早期回復
企業全体で、メンタル不調の予防・早期発見と介入のサイクルを回すことで、従業員がメンタル不調を引き起こした際も、早期回復を実現します。
【KIRIHARE Well-beingカウンセリング機能】
▽プレカウンセリング
社内にある保健室のような感覚で、いつでも気軽に利用できるカウンセリング機能です。従業員は、カウンセラー資格や相談援助の国家資格を持つ有資格者に、LINEでのチャット形式やZoomで悩み相談ができます。
▽LINEメールカウンセリング
プレカウンセリングでは解決できない場合などは、心理専門職の臨床心理士が対応します。チャットとは異なり、長文での相談が可能です。
▽Zoomや対面のカウンセリング
心理テストの受検結果やプレカウンセリング等で、メンタル不調の度合いや緊急性が高いと判断された場合は、心理専門職の臨床心理士によるZoomもしくは対面でのカウンセリングを提案します。
人事責任者向け機能
▽ダッシュボード機能
カウンセリング相談の希望者や実際に相談を開始した従業員の統計などが瞬時に把握できます。従業員全体のメンタルヘルス状況を多角的に理解することで、各部署の業務量や人員の調整、業務手順の見直しなど、業務環境の改善を検討する一つの手段としてもお役立ていただけます。
▽レポート作成機能
ダッシュボードで表示された項目をグラフで表示し、レポート作成が可能です。
▽ストレスチェックシステム(従業員50名以上の場合)
年に1回実施の義務のあるストレスチェックの運用が、システムにて無料で行えます。面倒な事務作業や集計、集団分析も管理画面にて全て対応可能です。
現在、弊社がリリースした新EAPサービスを3ヵ月間無料で体験いただけるキャンペーンを実施中です!「従業員のメンタルヘルス対策が必要だと思っていながらも、仕組みをゼロから考えるのは難しい・・・」「コロナ禍でテレワークが進み、従業員のメンタルヘルス状況が把握しづらい」等のお悩みを抱えている企業の人事担当者様必見の特別企画です!!沢山のご応募お待ちしております。
「まずは話だけでも聞いてみたい」「とりあえず資料が欲しい」などのご希望があれば、以下に記載のURLより、お問い合わせください。
▽KIRIHARE Well-being公式ページ
https://kirihare.jp/▽資料請求
https://share.hsforms.com/18kN8rZspTq2MAEOFbwW_gg5m6sq▽新規登録(人事ご担当者様向け)
https://kirihare.jp/ap/user/register▽貴社の状況に合わせたサービス内容をご提案します。無料相談はこちらから
https://meetings.hubspot.com/operation9/kirih