精神的不調から生じる被ハラスメント感への対応で見落としがちなこと

 

本来のハラスメント問題が発生した場合には、

社内の規定等にのっとって、

双方の権利等に留意しながら解決が模索されます。

 

ところが、つよい被害意識をもちながら、

客観的な事実がない場合もあるですが、

それはどうして起こるのか。

またどのように対処するのか。

 

今回は、法人経営者でもあり、公認心理師、臨床心理士、

キャリアコンサルタントでもある筆者が

『精神的不調から生じる被ハラスメント感への

対応で見落としがちなこと』についてお話します。

 

◆こちらの記事はこんな方にお勧めです

〇申し出としてはハラスメント問題だが、本人の精神的不調も気になる

〇聞き取りをしても客観的事実が確認できない

〇申し出をした従業員に明らかな精神的不調がある

 

ハラスメント問題については、制度化もあるために

各会社、組織などで整備が進んでいることと思います。

 

また、もともとハラスメント問題に対して

取り組んできた企業などでは、おそらく、

今回ご紹介するようなケースもあるのではないかと思います。

 

「精神的不調」が背景にあるハラスメント事例

 

ある「精神的不調」を背景とした「ハラスメント」の申し出に

関する事例をひとつご紹介しましょう。

※事例は脚色してあります。

 

ある事業所で

40代の女性従業員がカウンセリングの利用を申し出ている

ということで、相談を受けることになりました。

 

公的な職場なため、身だしなみはしっかりしていますが

どうも目立つアクセサリーと、大きな玉の数珠の腕輪

メイクがやや濃い印象を受け、目が眠そうで覇気がありません。

最初に切り出された話は、

「占いの電話相談がやめられず、

借金がたくさんできてしまった」

という相談でした。

 

大変、力のある占い師さんのようなのですが、料金が高く、

またお守りなどのグッズの購入を求められているようでした。

 

相談している内容は何か聞いてみますと

『夜に眠ることができず、

寂しくなると慰めてほしくてかけてしまう』

とのこと。

 

利用した分の引き落とし額の預貯金が口座になく、

借金を重ねてしまっており、すでに返済が滞って、

消費者金融会社が職場に問い合わせるという電話がきて、

恐ろしくなった、ということでした。

 

話としては、理路整然としていますので

この時は、まずは借金の整頓の仕方については、

FPとしての立場で、ということでお話をしました。

また、心理職としてみた場合、気分の落ち込みや、

感情の統制が悪く、医師の診察が必要と判断して

紹介状を書きました。

 

次の回では、医師からは、抗不安薬や睡眠薬の処方を受け

カウンセリングは継続するようにとのことで、やってきました。

 

表情は前回よりは改善していましたが、

アクセサリーなどは相変わらずです。

借金については、相談者の母親が工面してくれることになり、

無事に解決したようでした。

 

ここで話が出てきたのが

「同僚の〇〇さん(男性)が、私を侮辱している」

という話でした。

「隣の席の若い△△さん(女性)とは仲良く話をしているのに、

私と話すときは、にこりともしない。これはハラスメントだ」

というのです。

 

無視をしたりするわけではないようですが、話を聞く限りでは、

対応に差があるのかな、と言うことは感じられます。

 

面談は、このあと5回ほど実施しましたが

途中、医師から「うつ病」との診断がでて、

休職ということになりました。

 

事例の真相

 

ハラスメント、と本人が申し出ていたことについて、

現場の管理者に確認をしたところ、

まったく別の状況がわかりました。

 

相談者の女性は、〇〇さん(男性)にしつこく交際をせまり、

カウンセリングを開始する以前に

男性の方から管理職に相談があったということでした。

あまりにあからさまな交際アピールに、

職場の島(机のまとまり)を離すなど、クライアントであった

女性にも注意を促していたということです。

 

『そういう背景があるなら先に情報が欲しかった・・・』

とは思いましたが

そのあたりは外部のカウンセラーのつらいところです。

 

精神的な疾患など、担当かるカウンセラーなどが見て、

気になる点があるような場合、

それが、ハラスメントの申し出以前からある事なのか

ハラスメントの結果、生じてきたことなのか

十分、注意する必要があります。

 

それから

言うまでもないのですが、カウンセラーだからと言って、

全てを見通しているようなことはありません。

言われないとわからない、ということも多々ある事も

覚えておいていただけるととても助かります。

 

KIRIHARE所属 臨床心理士

 

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