カウンセリングを受けたいけれど、お金がないときはどうするか。
カウンセリングを受けたいと思い立ったものの、民間のカウンセリングルームを利用するのにはかなりのお金がかかりそうで、なかなか気楽には足を踏み出せないものです。気になるその相場は、1回・50分あたり6000円~10000円前後。病院などに併設されているカウンセリングルームの多くも、保険適用外の自費診療であるのが現状です。
医師の診察の元、保険診療内でカウンセリングを受けることのできる病院も中にはありますが、どこでも行っているわけではありません。かといって直接病院にたずねるのも、なんとなく気が引けます。
こういう時に利用したいのが、公的機関のカウンセリングです。
なんといっても公的機関であるため、だれでも無料でカウンセリングを受けることができます。
(1)子どものことでカウンセリングを受けたい場合
①居住地の自治体で行っている教育相談。最近その多くは、対面相談を専門の臨床心理士が行っています。
②子ども家庭支援センター。子育ての悩みなどを相談できます。
③児童相談所。虐待事案専門というイメージが強いですが、養育の相談をはじめとして、いじめ・不登校・非行・発達障害など、子どもに関わる様々な相談をすることができます。
④子どもが通う学校のスクールカウンセラー。公立の中学校だけではなく、地域によっては高校や小学校にも配置されています。
⑤青少年相談センター。引きこもりに関する相談がメインではありますが、その他の相談にも応じてくれます。対象はおおむね15歳~39歳までの若者とその家族で、幅広い年齢層において様々な困りごとを相談することができます。
(2)精神的な面でカウンセリングを受けたい場合
精神保健福祉センターに連絡することで実際に相談を受理してくれたり、カウンセリング可能な施設を案内してもらったりすることができます。
次は、比較的安い料金でカウンセリングを受けられる施設です。それは、各大学に併設されている心理臨床センターです。大学院生が研修生としてカウンセリングを担当することもありますが、基本的にはセンター専属の臨床心理士が対応します。仮に院生によるカウンセリングの場合でも、担当教官の指導が的確に入りますので安心です。2000円~5000円くらいの料金で受診可能です。
以上、対面でカウンセリングを受診できるところを紹介しましたが、ほかにも電話相談やオンライン相談などがあり、対面式よりも比較的安くカウンセリングを受けることができます。本格的なカウンセリングは対面式で継続して行うのが主流といえますが、お試しでカウンセリングを受けてみたい場合などには利用してみるのもよいでしょう。また、民間のカウンセリングルームで自分の状況を説明してみることで、リーズナブルな金額を交渉するのも一考かもしれません。