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「ハンドメイド」の先にある志向性
今回は、「ハンドメイドの先にある志向性」をテーマに、
法人経営をしている公認心理師、臨床心理士、
でもありキャリアコンサルタントでもある筆者が、
コロナ禍で増加している「ハンドメイド」に取り組んでいる
若者たちの志向性と、今後の仕事と生活の在り方について、
お話しします。
今回のコンテンツはこんな方におすすめです。
・近年の若者の会社組織に対する考え方に違和感がある
・従業員の『働き方』をどう考えていけばよいのか迷っている
・「生活できる人」と「仕事の出来る人」とは
コロナ禍で『キャンプ』をはじめとした
アウトドア人気が高まっているのは、ご存じの通りです。
ひとことで「アウトドア人気」と言っても、中身は様々で、
単に家の中にいるのが苦痛なので、庭にテントを張って過ごす、
というくらいの層から、バイクツーリングで
キャンプしながら移動する、雪山でのキャンプを楽しみたい、
という本格派まで、かなり幅の広い領域のようです。
また、韓国ドラマに端を発して、ビーズアクセサリーに
人気があるそうで、この程度なら自分でも作れる、と
自分で製作したアクセサリーをSNSにアップし、人気になって
販売したりしている層も増加しているということです。
これら２つに共通しているのは、
「手間を楽しむ」という姿勢です。
というと、
「おうち時間が増えたから」
という説明に落ち着いてしまうのですが、
「考え方」として定着していくとしたら、
これは私たちの生活に大きな変化を与えます。
少子高齢化、人口減少、という無視できない日本の
社会背景がありますので、もしかすると会社という働き方の
形態にも、影響を及ぼすと考えておいたほうが良いでしょう。
１９５０年くらいからのデータは、よく目にしますが、
鎌倉幕府頃からの推移を見るとなかなか面白いですね。
今後、人口が減っていくということは、どういうことなのか、
については、それぞれの会社でも
危機感を持っていることと思います。
他方、先ほどの『手間を楽しむ層』というのは、
今後の社会では、必要な姿勢でもあります。
いくら現代の文明が進んで、
人の活動をAIに置き換えたとしても、
これまで人の手を介していたことのすべてが
賄えるわけではありません。
例えば、飲食店の「セルフサービス」の領域は
どんどん増えていくかもしれませんし、
住宅の中でどこか壊れたとしても、
「職人さん」が少なければ、修理の手が回らず、
自分でやらなければならないことも増えるでしょう。
つまり、会社で働きながら、これまで以上に自分のことを
自分でできる必要があり、また否応なく、
そのことに時間をかける必要が出てくる社会になっていく、
と言うことです。
と言うことは、
「仕事熱心である」
という意欲面だけでは、生活が成り立ちませんので、
生活技術が高い人、というのは、
今後、人材として必須の能力になります。
男女共同参画とか、イクメンとかいうレベルの話ではなく、
これまで「お金」で人に依頼していたこと
買って済ませていたもの
できそうだけどやっていなかったこと
公共サービスだと思っていたもの
など、自分でやる必要がでてくると
考えたほうが良いかもしれません。
かつては、道路整備も
各地域住民に任されていた時代がありました。
それは遠い昔ではなく、昭和の初めでさえそうでした。
たまたま高度成長があり、税金がたくさん入ったので、
公共事業は拡大していきましたが、
これからはそうはいかないのは目に見えています。
『自分でやる』ということに楽しみを見つけている世代は
これからの社会での仕事の仕方、暮らし方を示している、
ということも言えそうです。
KIRIHARE所属
公認心理師・臨床心理士・キャリアコンサルタント
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