外部委託できるハラスメント対策サービス7選

 

パワハラ防止法が施行され、2022年4月から中小企業でもハラスメント対策が義務化されています。義務化に向けて対策したものの、効果の実感が湧かず悩んでいるご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、ハラスメント対策について外部委託をご検討中の方、外部サービスの内容を知りたい方に向けて、ハラスメント対策サービスを7つ紹介していきます。

ハラスメント対策サービス7選

ハラスメント対策として外部委託できるサービス例には、以下の7つがあります。

 

・ハラスメント研修

・eラーニング

・動画教材

・小冊子

・ハラスメント相談窓口

・ハラスメント通報窓口

・適性検査(ハラスメント傾向度チェックテスト)

 

1つずつ詳しく説明していきます。

ハラスメント研修

ハラスメント対策で主流なサービスはハラスメント研修です。一言でハラスメント研修と言っても、ターゲット層によって効果的な内容は異なります。管理職向け、従業員向け、人事担当者向け、加害者向けなどに分け、立場ごとの悩みに合わせて内容を選ぶことがポイントです。

 

研修方法は、社外のセミナーに参加する、社内に外部講師を招く、外部講師にオンラインでの講演を依頼するなど多くの形態があります。研修の形式も、講義をはじめ、グループディスカッションやロールプレイなど演習を組み込んだものまで多様です。

 

《 ハラスメント研修のテーマ例 》

全従業員向け

・ハラスメントとは何か

・ハラスメントの種類には何があるか(パワハラ、セクハラ、マタハラなど)

・ハラスメント早期発見のポイント

・LGBTQ(SOGI)について

・自分のコミュニケーションの癖を知る

・無意識の偏見に気づく

 

管理職向け

・パワハラにならない指導法

・ハラスメントを防ぐコミュニケーションの取り方

・怒りのコントロールスキルを身につける

 

人事/ハラスメント対策担当者向け

・ハラスメント相談対応

 - 相談対応の留意点

 - 加害者インタビューの進め方

 - 体制づくり など

 

ハラスメント行為者(加害者)向け

・ハラスメント再発防止研修

eラーニング

eラーニングとは、インターネットを利用した学習方法のことです。時間と場所を選ばず受講でき、コストも抑えられる研修方法として注目されています。しかし、ノウハウがない状態からの導入はハードルが高く、社外のサービスを探して導入する企業も多いのです。

 

eラーニングではまず、資料や動画などの教材で学習し、その後テストで理解度を確認する流れが主流です。教材学習からテストまで、すべてインターネット上でできます。

 

eラーニングサービスを選ぶポイントは、システムの使いやすさです。受講者や担当者が迷わず直感的に使えるデザインを選びます。サービスの相場は、1人あたり5,000円~2万円程度です。なかには、無料で使えるものや他のサービスとの併用でお得に使えるものまであります。企業の課題に合った研修内容であるか、他の課題も解決できるサービスが取り扱われているかも考慮して選ぶといいでしょう。

動画教材

予防や対策を学べる動画教材の視聴も有効なハラスメント対策になります。ハラスメントについて知っているつもりでも、実際にどのようなケースが該当するかは分かりにくいものです。動画教材では、ハラスメントにあたる具体的な事例の解説や相談者への対応方法などが視覚的に学べます。普段の行いを振り返り、控えるべき言動や対策について理解できるようになるでしょう。

 

動画教材は主に次の形態で提供されるサービスです。

 

《 ハラスメント動画教材の提供形態 》

・DVD

・動画データ

・動画ストリーミングサービス

 

場所や時間を指定せずとも視聴できる動画教材は、従業員の招集が難しい企業のハラスメント対策に適しています。育休中やテレワーク、リモートワークの従業員への教育も容易です。

 

動画教材には買い切り、レンタル、コンテンツごとの購入など多彩な料金プランがあり、自社の運用計画に合わせて選択可能です。社内ルールを盛り込んだり複数の言語で再生可能にしたりなど、様々な要望を取り入れられるオーダーメイドの動画教材を提供するサービスもあります。

小冊子

小冊子を使ったハラスメント対策は、配布するだけで手軽に導入できます。ハラスメントの定義や法改正の情報、過去の裁判例などイラストを交えてまとめられているものが定番です。ハラスメントの知識および対応の流れを把握でき、従業員に注意を促すきっかけになります。

 

小冊子は、他のハラスメント対策と組み合わせての活用が可能です。研修や勉強会で事前に配布しておけば、ハラスメント対策への理解をより深められます。他にも、入社時の注意事項として配布するのもおすすめです。配布後は各従業員の手元に残るため、日常業務で生じるハラスメントの不安や疑問点を解消しやすくなります。

 

色の変更や社名・ロゴの差し込み、オリジナルページの作成など、顧客の要望に対応するサービスもあります。社内の課題に合った小冊子を配布し、ハラスメント対策の当事者意識を喚起する手段として利用すると効果的でしょう。価格は10冊セットで3,500~5,000円程度が相場です。

ハラスメント相談窓口

厚生労働省が定めるハラスメント対策の1つが相談窓口の設置です。ハラスメントの相談対応には専門的な知識やプライバシーの確保が必須なため、社内での設置が困難な場合も少なくありません。相談窓口を外部に委託すれば、社内での負担を最小限に抑えつつ、加害者・被害者とも法律と専門スキルに基づいた公正なサポートを受けられます。また、第三者に相談内容を知られるのではという不安から、相談をためらう事態も外部委託では避けられるでしょう。

 

ハラスメント相談窓口の外部委託先には、以下が挙げられます。

 

 

ハラスメント相談窓口の外部委託例

 

・弁護士や社会保険労務士の事務所

・ハラスメント対策を扱うコンサルティング会社

・メンタルヘルス、ハラスメント相談を専門とする企業

 

委託先は、解決に力を入れたい課題やコスト面で選ぶといいでしょう。金銭的な解決や訴訟も考える場合は、弁護士事務所への委託がおすすめです。ハラスメント対策とともに従業員のメンタルヘルスをケアしたい場合は、メンタルヘルスを専門とする企業を選ぶとお得に他のサービスを利用できます。

 

ハラスメント相談窓口での対応は次の流れで行われます。

 

 

ハラスメント相談窓口での対応の流れ

 

1.相談を受け付ける

2.事実を調査する

3.適切な処置を講じる

4.再発防止に向けた対策を検討する

 

相談窓口では、電話やメール、チャットなど相談しやすい環境の整備が求められます。さらに、ハラスメント発覚時には、法律に準じて適切な処分を講じなくてはなりません。その場合、相談者が不利益を被らないようにするのはもちろん、加害者・被害者へのフォローや今後のハラスメント対策を考えていくことも重要です。すべてを網羅する外部委託サービスを選んでおくと安心でしょう。

ハラスメント通報窓口

ハラスメント通報窓口とは、ハラスメントを発見した従業員からの通報を受け付ける窓口です。通報先を設けることで、ハラスメントの早期発見につながり、事態が悪化する前に対処できるメリットがあります。従業員が通報窓口の存在を認知すると「通報されたくない」という意識が働きます。言動に気をつけるようになり、ハラスメントの抑止効果も期待できるでしょう。

 

ハラスメント通報窓口には、社内設置と社外設置(外部委託)の2つの方法があります。社内設置の課題は、通報したことへの報復を恐れ、ハラスメントを発見しても通報をためらう可能性があることです。社外設置では、匿名性が担保され、従業員が安心して通報できるメリットがあります。内部事情を知らない社外の担当者が対応するため、通報内容を公正に判断できることもポイントです。

適性検査(ハラスメント傾向度チェックテスト)

適性検査により、ハラスメント行為者へのなりやすさをチェックするサービスもあります。適性検査とは、性格や特性、能力を測定する検査のことです。就職活動の場でよく利用されています。ここでの受検対象者は、管理職です。受検により、いつでもハラスメント行為者になり得ることを自覚でき、当事者意識を持った行動の変化が期待できます。

 

ハラスメント行為者には、自覚がないことがほとんどです。適性検査を通して、自己流での解釈や社内の慣習で無自覚に行っていたハラスメントを自ら発見し、行動を改めることができます。

 

適性検査は、管理職に向けたハラスメント研修の一環として取り入れるとより効果的です。当事者意識を持った状態で研修を受けると、具体的に状況をイメージでき、実際の行動に落とし込みやすくなります。また、適性検査はWeb上での受検が可能です。時間があるときに受検できるため、自己の振り返りにも十分な時間を確保しやすいのも利点でしょう。

まとめ

 

ハラスメント対策のサービス例として、以下の7つを紹介しました。

 

・ハラスメント研修

・eラーニング

・動画教材

・小冊子

・ハラスメント相談窓口

・ハラスメント通報窓口

・適性検査(ハラスメント傾向度チェックテスト)

 

すべて依頼するのではなく、一部を外部委託する方法もあります。コストとのバランスを見ながらうまく組み合わせて、効果の高いハラスメント対策を目指しましょう。

 

KIRIHAREでは、ハラスメント研修、eラーニング、動画教材、ハラスメント相談窓口をサービスとして提供しています。以下でKIRIHAREのサービスを紹介していきます外部委託サービスの具体的な事例として、ご参照ください。

KIRIHAREのハラスメント対策サービス

KIRIHAREでは、以下のハラスメント対策サービスを提供しています。

 

 

ハラスメント予防動画の配信

クイズ形式の動画です。シチュエーションごとに回答が3つ提示され、ハラスメントに当てはまらない回答を選択していきます。極端な例だけでなく、日常に起こりそうな会話をクイズにしている点が特徴です。ハラスメントを身近に感じ、自分の言動を振り返る機会になることが期待できます。

 

配信頻度は月に1回です。配信時にはプッシュ通知でお知らせし、見逃しを防ぎます。

ハラスメント研修動画

パワハラ防止法に対応した研修動画です。企業の課題に合わせて、研修動画のオーダーメイドも承っています。

 

《 研修動画の例 》

・ハラスメントの定義

・ハラスメントの種類

・ハラスメントが発生した際の対応

・会社の組織づくり など

eラーニング

ハラスメント研修動画を閲覧後、理解度のチェックテストとしてeラーニングを利用できます。結果は、本人と人事の双方で閲覧でき、理解度の把握が可能です。

 

配信頻度は年2回で、1回あたりの質問数は18問となっています。

 

ハラスメント相談窓口

KIRIHAREのハラスメント相談窓口は、従業員からの相談予約に24時間対応しています。相談の受付時間は9:00〜24:00と勤務時間外でも気軽に利用可能です。

 

相談先として、産業カウンセラー(有人)とシステム(無人)のいずれかを選ぶことができます。産業カウンセラーとの相談はチャット、ビデオ通話、電話、メールから負担の少ない方法で選択可能です。システムでは、BotまたはWebサイトでの相談を受け付けています。

 

 

いずれの場合も、KIRIHARE選任スタッフが事実確認を行います。相談者からの同意が得られた場合のみ、企業の担当者に情報を共有する流れです。ハラスメント相談後、カウンセリングが必要な状況であれば、臨床心理士や医師によるカウンセリングも提案しています。

KIRIHAREのハラスメント対策サービスご利用料金

ハラスメント対策サービスは、従業員1名あたり月額350円で利用できます。

 

 

ハラスメント対策サービスのほか、ストレスチェックやメンタルヘルスケアアプリなどメンタルヘルス不調予防に特化したサービスを併せて利用可能です。

 

ただし、研修動画のオーダーメイドは内容により別途料金が必要なことがあります。

 

ハラスメント相談後は、公認心理師や臨床心理士、医師によるカウンセリングサービスも提供しています。カウンセリングは、利用回数に応じた追加料金またはお得に利用できる料金プランの選択が必要です。 

 

《 ご利用料金の例 》

従業員50名の企業:月額15,000円(350円×50人)

従業員100名の企業:月額30,000円(350円×100人)

 

※初月のみ導入サポートとして、1,000円×従業員数(上限10万円)の費用がかかります。

 

 

ハラスメント研修のデモ体験もご用意しております。サービスを体験してみたい方、外部に研修を依頼したい方はお気軽にご相談ください。

 

※デモ体験をご希望の方は、お問い合わせ内容に「ハラスメント研修のデモ体験を希望します」とご入力ください。

 

 

 

▽ハラスメント研修の具体的な進め方についてはこちらから