『リファラル採用の時に気を付ける3つのポイント』
今回は「リファラル採用の時に気を付ける3つのポイント」をテーマに、法人経営をしている公認心理師・臨床心理士・キャリアコンサルタントでもある筆者が、近年増えているリファラル採用についてお話しします。
◆こちらの記事はこんな方におすすめです
- 縁故採用には否定的なイメージがある
- 紹介採用のポイントや事例を知りたい
- 採用コストを下げたい
採用市場という観点では、これまでは「まず応募する母数を多くして、その中から優秀な人材を採用する」というのが一般的な方法でした。しかし海外を中心に、近年はリファラル採用、つまり社員のつてをたどっての採用が増えています。
リファラル採用の利点
中堅企業以上では「縁故採用」という言葉のネガティブなイメージから進めにくい印象があるかもしれませんが、リファラル採用にはいくつかの利点があります。
- 採用コストがかからない:紹介によって人材が集まるため、大規模な募集が不要です。
- ミスマッチを防ぎ、定着率が上がりやすい:在職している職員からの紹介の場合、人間関係をもとにした採用となるため、人柄や技能についてある程度「選抜」が効いた状態で入社してもらえます。専門職などの場合に特に当てはまります。
筆者が運営に関わる法人は、資格専門職の職場ということもあり、ほとんどの職員がリファラル採用です。職員の多くが学生時代のネットワークを持っており、「結婚を機に退職した」「子育てがひと段落したので再就職したい」といった情報は、就職市場にはなかなか出てきませんが、人間関係の中にはたくさんあるものです。
リファラル採用で気をつけたい3つのポイント
ここまでは良いことばかりのようですが、気をつけたいポイントもあります。前提として押さえておきたいのは、「人は変わる」ということです。「学生時代はとてもまじめで優しかった」「明るくて人懐っこい方です」という評価は、実は数年前の話で、その後さまざまな経験を経て、面影は残しつつも変わってしまう方もいます。そこで、縁故採用に前向きになったとしたら、確実に次の3つのポイントを押さえましょう。
ポイント1:前職の状況を詳しく聞く
前職での勤務状況、辞めた理由、辞めたときの会社の様子を少し詳しく聞いておきましょう。前職を辞めた後の過ごし方、再就職を考えた理由、周囲の人が再就職についてどう考えているか——こうした、一般的に確認しておくべき内容を押さえておきます。
ポイント2:配慮が必要な状況の有無
この職場に入るとして、何か「配慮を必要とする状況」、もしくは「配慮を必要とする場合が発生する可能性」がないかを確認しておきます。
ポイント3:辞めるとしたらどんなときか
この職場に入ったとして、もし「辞める」という選択をするとしたら、それはどんな状況になったときかを確認しておきます。「家族が2〜3年ごとに転勤があるので、そうしたら辞めます」なのか、「キャリア形成は考えていないので、少しでも役立てれば」なのか。あるいは「実は離婚の調停中です」といった事情や、「頑張ります、急に辞めたりはしません」と言いつつも、さまざまな背景や家庭の事情を抱えているケースもあります。ポイント2と3については、あらかじめ知っておく必要があります。
まとめ
筆者の法人の採用でも、「採用時にもう少し検討すればよかった」というケースはあります。それでも全体としてみれば、一定の母数からの新規採用に比べて、3年以上の定着率は高くなっています。
社員のなかには「まさか自分に『誰かいい人材はいないか』と聞かれるとは」「紹介での採用もありなの?」と感じる社風の会社もあるはずです。そうした場合は、事前の雰囲気づくりも重要です。「あの人はつての採用なんだって」といった反発が強くなりそうなときは、「幅広い方法で人材を確保していく」ということを、時間をかけて社内全体に周知する必要があります。
人材不足といわれる時代だからこそ、市場に出てきていない人材を探してみるのも一つの方法かもしれません。
(執筆:KIRIHARE所属 公認心理師・臨床心理士・キャリアコンサルタント)
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