治療中・復職を目指す従業員を職場はどう支えるか――焦らせない配慮と治療継続の後押し
うつ病などで治療を受けながら働く従業員、あるいは休職から復職を目指す従業員に、人事・管理職はどう向き合えばよいのでしょうか。治療には時間がかかり、見た目には分かりにくい回復の過程があります。本記事では、治療中の従業員を職場が支えるうえで知っておきたい基本的な考え方と、配慮のポイントを整理します。
なお、治療の内容(どのような薬を使うか、いつ服用を続けるか・やめるかなど)は、すべて本人と主治医が判断する医療の領域です。職場が立ち入る範囲ではありません。人事・管理職に求められるのは、治療そのものへの介入ではなく、本人が安心して治療を続けながら働ける環境を整えることです。
回復には時間がかかることを前提にする
うつ病の回復は、すぐに目に見える形で進むものではありません。少し良くなったように見えても、波があり、再び調子を崩すこともあります。人事・管理職が「もう大丈夫そうだから元の業務量に戻そう」と早合点すると、かえって本人の負担を重くしてしまうことがあります。回復には時間がかかることを前提に、焦らず長い目で見守る姿勢が大切です。
「治ったように見える」段階こそ慎重に
症状が和らいで出社できるようになっても、本人はまだ本調子ではないことがあります。表面的な様子だけで判断せず、業務量や役割は段階的に戻していくことが望まれます。本人の「大丈夫です」という言葉の裏に無理が隠れていないか、産業医や主治医の意見も踏まえながら確認していきましょう。
体調の変化を相談しやすい関係を
治療中は、眠気やだるさ、集中力の低下などが出ることもあります。こうした変化を「気の緩み」と捉えてしまうと、本人は不調を隠すようになり、かえって状況が悪化しかねません。「調子が悪いときは遠慮なく言ってほしい」と伝え、体調の波を相談しやすい関係をつくっておくことが大切です。
自己判断での治療中断を防ぐ後押し
「仕事が忙しくて通院できない」「もう良くなったから通院をやめたい」と本人が考えることもあります。しかし、自己判断で治療を中断すると、再び調子を崩すことがあります。職場としては、通院のための時間を確保しやすくする、無理のない業務量に調整するなど、本人が治療を続けやすい環境づくりで後押しすることができます。
再発予防という視点を持つ
うつ病は再発することもあるため、回復後も無理をさせない配慮が大切です。復職後に過度な負荷が一気にかかると、再発のリスクが高まります。本人・主治医・産業医と相談しながら、段階的に業務を戻し、職場環境そのものを見直していく視点を持ちましょう。
心理的な負担にも目を向ける
長く治療を続けるなかで、「いつまで続くのか」という不安や、「周囲に迷惑をかけているのではないか」という気兼ねが、本人の気持ちを一層重くすることがあります。慢性的な不調を抱える従業員は、病気そのものだけでなく、こうした心理的な負担も抱えていることが少なくありません。人事・管理職は、症状だけでなく、本人が抱える不安や孤立感にも目を向ける必要があります。
本人に何らかの変化や異変を感じたときは、職場だけで対応しようとせず、産業医や主治医、社内外のカウンセラーといった専門家と連携することが大切です。治療に関する判断は医療の専門家に委ね、職場は「安心して治療を続けながら働ける環境」を整える――この役割分担を意識することが、従業員の回復を支える土台になります。
治療と仕事の両立を、組織で支える
KIRIHAREは、従業員のメンタルヘルス対策やセルフケア、相談支援を支援するサービスです。治療を受けながら働く従業員や復職を目指す従業員が、不安を一人で抱え込まずに相談できる窓口づくりや、人事・管理職が専門家と連携して両立を支える仕組みづくりにご活用いただけます。導入をご検討の企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせ・資料請求ください。
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