従業員の眠気・睡眠不調に人事・管理職はどう気づき対応するか
「しっかり寝たはずなのに日中も眠そう」「ぼんやりして集中できていない」——従業員にこうした様子が続いている場合、その背景に職場のストレスが隠れていることがあります。本記事では、ストレスが従業員の睡眠や日中のパフォーマンスにどう影響するのか、そして人事・管理職がどう気づき、どう対応・支援すればよいかを解説します。
ストレスは睡眠の質を下げる
強いストレスが続くと、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったり、夜中に何度も目が覚めたりして、いわゆる不眠の状態に陥りやすくなります。睡眠の質そのものが下がるため、たとえ7〜8時間眠っていても、実際にはきちんと休めていないことになります。その結果、十分に寝ているはずなのに日中も疲れが取れず、眠気や集中力の低下につながっていきます。
職場では、これがミスの増加・反応の鈍さ・うっかり忘れといった形で表れることがあります。「気合いが足りない」「だらけている」と評価する前に、ストレスや睡眠の問題が背景にないかを考えることが、管理職には求められます。
職場に潜むストレス要因に目を向ける
「ストレス」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、人間関係や仕事の悩みといったわかりやすいものでしょう。確かに、過重な業務量・長時間労働・職場の人間関係などは、従業員の睡眠を妨げる代表的な要因です。
人事・管理職としては、こうした職場側の要因を見直すことが、従業員の不調を根本から防ぐ第一歩になります。業務の偏りはないか、相談しにくい雰囲気になっていないか、休みが取りにくくなっていないか——職場環境そのものを点検する視点が大切です。
病気が背景にある場合は受診を促す
日中の強い眠気は、ストレスだけでなく病気が原因のこともあります。たとえば、重要な場面でも急に眠ってしまう「ナルコレプシー」や、眠っている最中に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」などです。とくに眠気は、運転や危険作業を伴う業務では事故につながるおそれがあり、安全配慮の観点からも見過ごせません。
従業員が日常生活や業務に支障が出るほどの眠気や不調を訴えている場合は、産業医への相談や医療機関の受診を促しましょう。「無理をせず受診してよい」と伝えられる職場の姿勢が、重症化の予防につながります。
人事・管理職ができる支援
従業員のストレスや睡眠の問題に対して、人事・管理職ができる支援には次のようなものがあります。
- 過重労働や深夜業務が常態化していないか、勤務状況を点検する
- 有給休暇や休憩を取りやすい雰囲気をつくる
- 体調の変化に気づいたら、評価ではなく気づかいの声かけから入る
- 産業医・相談窓口・EAP(従業員支援プログラム)など、相談先をあらかじめ整備し周知する
従業員が健康を損なってしまうのは、本人にとっても組織にとっても大きな損失です。ストレスや不調のサインに早く気づき、安心して相談・休養できる職場づくりを進めていきましょう。眠気や不調が長引く従業員には、早めに専門の窓口や医療機関への相談を促すことが大切です。
0120-659-646

