休職者の復帰がうまくいかない理由

企業のなかで生じるメンタルヘルスの問題は、減らしていく取り組みはもちろん必要ですが、ゼロにすることは困難です。だからこそ、段階を分けて対処していくことが大切です。今回は、主にメンタルの問題を原因とする休職者の復帰が難しいと感じている管理職の方に向けて、法人経営をしている公認心理師・臨床心理士・キャリアコンサルタントである筆者が、休職者の職場復帰を成功させるポイントをお話しします。

今回のコンテンツはこんな方におすすめです。

・メンタル不調者が出た際に復帰が難しいと感じている管理職の方
・これまで復職支援を経験したことがない方
・休職後に退職という最も大きなコストが気になる方

復職がうまくいかないと悪循環に陥る

メンタルヘルスをはじめとする健康上の不調を抱えながら職務に当たることは、もはや珍しいことではありません。身体疾患でも、がんをはじめ、要治療の状態を抱えたまま長い時間を生きていく人が一定数います。医療は進歩していますが、治療が難しい、あるいは長引く疾患がある以上、私たちは「仕事をしながら治療する」生活を送る場合があります。

メンタルヘルスの問題も同様で、もともと治療に時間がかかるものが少なくないほか、再発の予防も含めて、職場と従業員との協力関係がなければ双方が立ち行かなくなっていきます。

メンタルヘルスなどで「休職」となった場合、その方はあくまで「休職」ですから、その後には「復帰」というシナリオが必要です。ところが、この復職がうまくいかないと、次のような悪循環に陥ることがあります。

  • 休職で欠員となった部署に、新たに人材を確保する必要が生じる
  • 休職者の業務を他の従業員が負担し、その負担から新たな休職者が出る

したがって、休職者が出た時点で、管理職には次のような手順が求められます。

  1. 休職者の情報や治療の進み具合をしっかり把握する
  2. 休職期間中は、治療効果を最も高められるよう適切な距離感を保ち、治療に専念してもらう
  3. 復職の準備期間に入ったら、業務復帰の程度を的確に把握する
  4. 復職前に、速やかに職場環境の調整を行っておく

「治療に専念」の名目で放置されがち

ところが通常は、休職者が出ると、まずその仕事の穴埋めに意識が向いてしまいます。休職者本人は目の前にいませんから、職場で業務を引き継ぐことのほうが優先されてしまうのです。

その結果、「十分に治療に専念する」という名目のもとで休職者が放置されてしまうことも少なくありません。実際に復職準備の段階になってから治療状況を把握し始めるため、復職の練習も行き当たりばったりになります。同僚の理解も得にくく、復帰したものの微妙な役割分担や、周囲からの腫れ物に触るような対応もあって、数か月もたたないうちに再発してしまう——こうしたケースもよく見られます。

私たちのような支援会社は、こうした状況を生まないように、『会社と従業員の両方』を支援していくことが必要だと考えています。これまでは「休職者支援」といわれてきましたが、実際は職場も大変なのです。通常の業務に加えて休職者分の業務をこなし、さらに休職者にまつわる事務作業や対外的な対応も必要になります。これらはタイムスケジュールに沿った対応が求められます。

筆者自身も経営者として従業員の対応をしますが、さまざまな種類の休職とその支援を行うのは骨が折れるものです。社会保険労務に関する事務職員などの負担も増えるため、そのフォローもします。フォローといっても実務的なことというより、むしろメンタル面のことです。「仕事を増やしてしまって申し訳ないけど、〇〇日までにこの書類をお願いしていいかな」と、コーヒーの一杯でも出しながら、『嫌な気持ちにならないように』対応を促します。

復職を成功させる第一の条件

今回はまず、ここを押さえてください。

「休職した従業員に関するネガティブな話題はつぶしておく」

復職を成功させるための第一の条件はこれです。たとえば、次のようなやり取りで仕事を割り振ってしまうとどうなるでしょうか。

「〇〇さんがお休みになっちゃったから、これ頼むよ」
『え~、私ですか。私だって今の仕事でいっぱいいっぱいですよ』
「仕方ないじゃないか、休職しちゃったんだから。ここの部署の責任だろう?」
『……わかりましたよ。やりますよ』

こうして仕事をふってしまうと、休職者が復職してきた際に、たとえ半日勤務の状態であっても「あー、やっと戻ってきた。あとよろしく!」と、元のまま仕事を投げ返してしまいがちです。これではうまくいくはずがありません。

休職者が完全に復帰するというシナリオを作るには、重労働にはなりますが、管理職がそのプロセスを管理する必要があります。まずは、休職した人をフォローする土壌が作れているかどうかを確認してください。

また、ときに『休職しているのに〇〇のお店で見かけた。こっちが大変なのに遊んでいるんじゃないか』といった話が広まることがあります。こうしたことにならないよう、休職中の従業員の状況把握をしておくことも大切です。そのうえで、次のように宣言しましょう。

「今回は〇〇さんがたまたま休職ということになって、この部署には負担が出ると思う。申し訳ない。ただ、もしこの部署のほかの誰が休職してもフォローするつもりだから、協力してほしい」

こうした言葉は「言わなくてもわかっているだろう」ではなく、メンタルヘルスの問題が出ていることを前提とすれば、言わないと伝わらない、と考えておきましょう。こうした事例はたくさんあります。もしお困りのことがあれば、ご相談いただければと思います。

KIRIHARE所属 臨床心理士

KIRIHARE Well-being(従業員支援プログラム)のご紹介

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KIRIHARE Well-beingの特徴

①従業員のメンタルヘルスを継続的に維持できるよう「メンタル不調の予防」と「メンタル不調の早期発見・介入・回復」に重点を置いたサービス設計 ②LINEを活用した双方向型のコミュニケーションで、各従業員の状況に沿った「心のセルフケア方法」を提案すると同時に、社外で気軽に「悩み相談ができる場」を提供   KIRIHARE Well-beingの特徴

▽予防

既存のEAPサービスは、「従業員がメンタル不調に陥った後に、相談する」というフローが基本でしたが、KIRIHAREが提案する新EAPサービスでは、不調にならないための「予防」を何よりも重視し、従業員自らが、「心のセルフケア」を意識できる環境を提供します。

▽発見

従業員は、LINEにて心理テスト等による定期的な自己チェックが可能なため、ストレス状態への気づきや意識を促し、早期発見に繋げます。

▽早期介入

高ストレス状態であることを従業員自身が自覚できず、自ら対処できない場合、KIRIHARE側がメンタルヘルスの状態を検知し、LINEのプッシュ通知を使って、セルフケアの促進やカウンセリングを提案し、メンタルヘルスの悪化を防ぎます。

▽早期回復

企業全体で、メンタル不調の予防・早期発見と介入のサイクルを回すことで、従業員がメンタル不調を引き起こした際も、早期回復を実現します。 KIRIHAREが提供するセルフケアコンテンツ一覧

【KIRIHARE Well-beingカウンセリング機能】

▽プレカウンセリング

社内にある保健室のような感覚で、いつでも気軽に利用できるカウンセリング機能です。従業員は、カウンセラー資格や相談援助の国家資格を持つ有資格者に、LINEでのチャット形式やZoomで悩み相談ができます。

▽LINEメールカウンセリング

プレカウンセリングでは解決できない場合などは、心理専門職の臨床心理士が対応します。チャットとは異なり、長文での相談が可能です。

 ▽Zoomや対面のカウンセリング

心理テストの受検結果やプレカウンセリング等で、メンタル不調の度合いや緊急性が高いと判断された場合は、心理専門職の臨床心理士によるZoomもしくは対面でのカウンセリングを提案します。   KIRIHARE Well-being カウンセリング機能  

人事責任者向け機能

▽ダッシュボード機能

カウンセリング相談の希望者や実際に相談を開始した従業員の統計などが瞬時に把握できます。従業員全体のメンタルヘルス状況を多角的に理解することで、各部署の業務量や人員の調整、業務手順の見直しなど、業務環境の改善を検討する一つの手段としてもお役立ていただけます。

▽レポート作成機能

ダッシュボードで表示された項目をグラフで表示し、レポート作成が可能です。

▽ストレスチェックシステム(従業員50名以上の場合)

年に1回実施の義務のあるストレスチェックの運用が、システムにて無料で行えます。面倒な事務作業や集計、集団分析も管理画面にて全て対応可能です。   KIRIHARE Well-beingダッシュボード機能 現在、弊社がリリースした新EAPサービスを3ヵ月間無料で体験いただけるキャンペーンを実施中です!「従業員のメンタルヘルス対策が必要だと思っていながらも、仕組みをゼロから考えるのは難しい・・・」「コロナ禍でテレワークが進み、従業員のメンタルヘルス状況が把握しづらい」等のお悩みを抱えている企業の人事担当者様必見の特別企画です!!沢山のご応募お待ちしております。 「まずは話だけでも聞いてみたい」「とりあえず資料が欲しい」などのご希望があれば、以下に記載のURLより、お問い合わせください。  
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