『禁止社会』における「実行型」ハラスメント対策を有効にする3要素
現在の社会は「禁止社会」といわれます。ハラスメント対応も、
会社は『絶対許しません』という宣言をすべきとされています。
他方、「飲み二ケーション不要」が6割を超えるなど、
従業員との関係の在り方で、何をしたらいいのかについて
述べる方が非常に少ないと思われます。
法人経営者でもあり、公認心理師、臨床心理士、
キャリアコンサルタントでもある筆者が
『これをやってみたら、社員関係が良くなった実例』
についてお話します。
◆こちらの記事はこんな方にお勧めです
〇社員関係の構築に積極的に取り組みたい
〇この頃、社内の通知が禁止事項ばかりになっている
〇ピリピリした社内の雰囲気を和らげる方法を具体的に知りたい
ハラスメント対策では
具体的に「禁止事項」が挙げられていますから、
「こういうのはハラスメントになるんだな」
ということが組織内に理解しやすいことは間違いありません。
また、昨今の風潮からすると
「こういうことは事前に聞いていなかった」
「これがダメだとは知らなかった」
というようなケースも少なくないので、様々な認知や
認識の方よりなどを防ぐように、ニュアンスではなく、
より具体的に明示しておく必要があるでしょう。
私たちの社会の禁止事項の例
他方、近年のより中は、そうした具体的明示の必要性や、
『ちょうどいい加減』が通用しないため、とりあえず、
リスクがあればなんでも禁止していかなければならない社会
になっています。
具体的には
公園の使用の注意をみるとわかりやすいのですが
・ペットの散歩は禁止
・子どもの大声は禁止
・危険な遊具であれば使用禁止
・人が集まることの禁止
・物の販売の禁止
いったい、この公園でできることは何なんでしょう?
と聞かないとわからないほどの禁止事項が
書かれている場合があります。
校則についても同様で、
いわゆるブラック校則といわれるような
眉毛に髪がかかっていたら切られるとか
ソックスの長さが数センチでも長いとダメとか
下着の色であるとか、意味が分からない禁止事項が
たくさん羅列されていることがあります。
社内の禁止事項
さて、社内はいかがですか?
個人的には、会社組織というものの原点は、
会社が持っている使命、それを業務といいますが
その使命を達成することについて共感した人間が
社員として集まってその目標を達成するために労働を提供し
そこに対価が支払われるというように考えています。
ですから、もし、必要な基準があるとしたら
「その使命に反しないこと」
なのですが、それだと抽象的過ぎてわからないので
組織にはいろいろな基準や規則があるわけです。
会社側が労働者に対して暴走しないように、
労働基準の関連法があるのもご存じの通りです。
ハラスメント対策、というのは、基本的には
「多様な働き方ができる環境を作り、
会社の生産性を上げるため」
にあるものですから、本来は「禁止」法というより、
『社内環境改善推進法』が良いと思うのですが
おそらく会社で取られる対策は最初に述べたように
『許さない!!』といった、禁止色のものになるでしょう。
管理職は社員とどう向き合うか
さて、私個人は、職場全体の8割以上が女性の職場で
勤務している管理職、経営者となりますが、
社内環境が良くなったきっかけとなった、
自分自身の遊びみたいなものをご紹介しましょう。
これは、会社をあげて行うというより、
管理職自身が社員とどう向き合うかの具体例です。
もちろん、一社員として、他の社員の方に
向き合うのでもよいでしょう。
具体例1「コーヒー」
1つ目は、『コーヒー』です。
よく自販機でジュースをおごったりする機会が
ある方もいるかもしれません。
手軽で、簡単に会話に結び付いていいですよね。
ただ、想像すればわかる通り
また、ご自身の経験を振り返ってみてわかる通り
「缶ジュースをごちそうになった記憶」
というのは、あまり残っていなくないですか?
なぜかというと、そこには3つのSがないからです。
今回のポイントとなるのは、この3点です。
これは、熊本県のゆるキャラ、「くまモン」が
作られた際の基準なのですが、人間関係にはすべてこれが
あてはまりますので、ちょっと覚えておいてください。
Surprise(驚き・感動)
Story(経緯・展開)
Share(共感・共有・共存)
です。
私個人のこととしては、コーヒーは焙煎士の方に
作ってもらったオリジナルのドリップバックを使っています。
直近では、自分で安い機械を購入して焙煎を始めました。
お金がかかると思うかもしれませんが
簡単な焙煎機 1万円程。
コーヒー豆は、そこそこ美味しい豆が5キロで5千円です。
つまり、1万5千円で、自分で焙煎したコーヒーを
みんなにふるまえるのです。
1杯あたりの豆の使用量は10グラムくらいですから、
5キロ(5000グラム)あったらどれだけの社員に
ふるまえるかわかるでしょう。
また、焙煎したての珈琲はとても美味しく香りが良いので
みんなとても驚き、喜びます。
もっと飲みたい、という社員には、
コーヒー豆を差し入れしたり、
淹れ方を教えたりすることもできます。
また、自分で焙煎しますので、
浅煎りがいいとか、深煎りがいいとか、
苦い、すっぱい、などもある程度調整できます。
要は、みんなで楽しんでいる感じでしょうか。
コーヒーが苦手な職員もいますので、その方には紅茶とか、
別のものを準備しています。
確かに、お酒は飲まなくても、月に1度くらいの
珈琲サービスで十分足りています。
具体例2「占い」
もう一つは、「占い」です。
個人的には、「占い」とは思っていないのですが
「易」を簡単に実施できる『サイコロ』があります。
易自体はとても難解なのですが、
組織運営に役立つ人生訓がたくさん含まれているものです。
習得に時間がかかりますが、古代からの帝王学として
学んでいる方も少なくないので、組織をまとめる立場の方に
とっては、指針にもなるものでしょう。
仕事でつまずいていたり
何か元気がない職員がいるときに
ちょっとサイコロを振ってみて
「当たらないと思うけど占いだと、~だってよ。参考までに」
と声をかけることもあります。
易は、神秘思想ではなく、物事の道理とか、
自然界に繰り返される理が書かれたものなので、
「先がどうなるか」ではなく
「こういう状況の時の、身の処し方」
の一般論が書かれています。
面と向かって指導しにくい場合や、職員の意欲の波が
あるような場合にも、非常に使いやすいツールです。
これもまた、驚かれたり、「占いの通りでした!」といわれたり
「当たるも八卦、当たらぬも八卦」
という易の言葉通り、役立っています。
まとめ
コーヒーにしても易にしても、私が自分で興味関心をもって
楽しんでいるものを、社員にも提供しているだけのことですが
わたしのよく知っている法人経営者の方も
「仕事以外に打ち込むものがある人でないと採用しない」
といわれています。
もちろん、そうした自分の趣味を、
社員に押し付けてはいけませんが、
ちょっとした休憩時間などに、一緒に楽しめる社員が、
もしいたらそこが突破口になることがあるかもしれません。
3Sという、3つの要点を踏まえて
禁止対応だけでない、社内の好循環の形成に
取り組んでみてはいかがでしょう。
すくなくとも、私が心理職だとしても
いきなり職員の悩みに立ち入ったり、
分析しようとしたりはしません。
それは、相手から望まれたときにはしますが
基本は、自分の中で静かに行う作業にしています。
年末年始となりました。
2021年も新型コロナに振り回された一年でありましたが
新しい年が、皆様にとって素晴らしい飛躍の一年
であることを祈念しております。
KIRIHARE所属 臨床心理士
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