【どう対応したら良い?】高ストレス者へのアプローチ術
1.はじめに
ストレスチェック制度における「高ストレス者」とは、以下のような状態の方を指します。
①「心身のストレス反応」の評価点数が高い
②「心身のストレス反応」の評価点数の合計が一定以上の者であって、かつ「仕事のストレス要因」及び「周囲のサポート」の評価点数の合計が著しく高い
①は現在ストレスによる症状が顕著に出ている方。②は現在ある程度の症状が出ており、今後さらに不調化するリスクが高い方という判断になります。
*ストレスチェックシステムに関してはこちらをご参照ください。
ここでは従業員が高ストレス者と判定された場合の対応とアプローチについて解説していきます。
2.高ストレス状態とは
ストレスが高くなると以下のような症状が出やすくなります。
・寝つきの悪さ、中途覚醒、眠りが浅い
・張り詰めた気持ちになり、頭痛、肩こり、腰痛の悪化
・情緒不安定
・常に倦怠感がある
・ソワソワして落ち着かない
・刺激物を良く摂取するようになる
・胃腸の調子が悪くなる
・肌の不調 等
これらは自律神経がストレスによってバランスをくずしている際に発生しやすく、過緊張状態と呼ばれる状態で、様々な疾患につながるリスクが潜んでいます。
3.実施企業として対応すべきこと
ストレスチェックを実施した会社側としては疾患等につながることを未然に防ぐ必要がありますが、結果従業員に高ストレスと判定が出てしまった場合、以下のような措置が求められます。
①高ストレス対象者への医師による面接指導勧奨
医師による面接指導の申出があった者に対して、会社は面接指導を実施しなければなりません。面接指導においては、勤務状況、心理的負担の程度、心身の状況などを確認し、ストレス対処方法の指導などを行うとともに、必要に応じて、専門機関への受診を勧めたり、紹介も行います。
②相談窓口を設ける
「医師による面接指導の勧奨」を行っても、全ての高ストレス者から面接指導の申出があるとは限りません。
しかし申出がなく、働きかけが難しい場合でも、安全配慮義務上そのまま放置することの無いよう、対策を講ずることが求められます。
こうしたリーガルリスクをはじめとした、メンタルヘルス対策のリスクマネジメントの観点からも、高ストレス者が相談しやすい体制を整備しておくことが重要です。
「医師による面接指導の勧奨」と合わせて、実施者やカウンセラーによる補助面談等が実施できる体制を敷き、案内できるとなお利用がしやすくなります。
反面、内部窓口であるがゆえに「相談しているところを誰かにみられるのではないか」と躊躇してしまい気兼ねなく相談することができない恐れがあります。
社内窓口だけではなく、社外に窓口を設けることでメンタル相談の心理的なハードルを下げ、不調者へフォローアップ力向上につなげます。
③面接の申し出をオンラインで受け付け可能にする
面接を担当者に直接申し込む方法だと、人目が気になって申し込みしづらい場合があります。オンラインだと、人目を気にすることなく、また手間もかからず申し込みができます。
④面接の日程調整や場所を配慮する
面接は基本的に就業時間内で行うため、繁忙期を避けるなど、対象者の予定に配慮します。
また、面接を行う場所としては社外での実施や、オンライン会議ツールを活用し、プライバシーに配慮します。
⑤休職と職場復帰支援の体制整備
医師による面接指導を行った結果、医療機関受診となるケースも出てきます。そして受診の結果、継続的な通院による服薬治療が必要な場合もあれば、「○ヶ月の休職を要する」といった診断が出る場合があります。また、面接指導後の就業上の措置として、「要休業」の意見書が医師から提出される場合もあります。
診断により休職となった場合、休職中においてはカウンセラーによる相談サポートを、休職後においては職場復帰のための支援を、休職者に行うことが必要です。
4.高ストレス対象者への対応の留意点
高ストレスになってしまう大きな要因は、長年の生活習慣や職場での環境によるものが大きいです。しかし、長年の生活習慣や周りの環境は容易に変えることができないため、長い時間をかけて自らを変化させ、ゆっくりと改善していく必要があります。この項では高ストレスの対象者と接するための会社側としての注意点を解説します。
①プライバシー
高ストレス者を会社が把握した際に、一番気をつけなければならないこととは、周りに特定されないよう、プライバシーを保護して対応に当たることです。配置換えや部署変更を行って改善をはかったり、産業医の面接指導を勧奨したり、通院させたり、といった対応をしなければならない場合は想定されます。本人の同意を取りつつ、慎重に進めることが求められます。
②孤立
高ストレス対象者は職場内で孤立してしまっている場合が多いため、孤立しないように適度な声かけも大切です。
これらの取り組みを行っても改善しなかった場合、産業医の判断によっては
・労働時間の短縮
・一定期間の休職
・医療機関への受診
を実施していきます。医療機関へ受診し、通院することとなった場合には、会社の産業医や産業カウンセラーと連携して、高ストレス者の状態を把握することが大切です。情報を共有して、力をあわせて高ストレス者をケアしていくことが重要。
また、医療機関に受診したから解決ということにはなりません。回復後も同じ環境では、また高ストレスと判定されてしまいます。メンタル不調は再発するごとに症状は悪化していきます。そうならないためにも、医療機関と企業、産業医、産業カウンセラーとの連携が連携し、再発しないよう環境調整をすることが欠かせません。
③社内教育
高ストレス対象者への対応、特に通院中や休職中、職場復帰後における対応には、一層の配慮が求められます。こうした対応においては、管理監督者を主とした社内教育の実施と周辺への理解啓蒙が重要です。
また実施する際は、ラインケア研修等で経験豊富なメンタルヘルスの専門講師のもとで、社内教育を展開することをお勧めします。
5.ストレスチェックと高ストレス
ストレス社会と呼ばれる現代では、高ストレス者になることは珍しいことではありません。しかし、精神面での不調はデリケートなことで、なかなか本人から言い出しづらい問題です。
そのため、会社側としては本人が言い出しやすい、プライバシーに配慮した環境を整えることで、高ストレス対象者への最善のアプローチが可能となります。
更に付け加えると、メンタルヘルス不調に陥った人に対して早期に対策を講じることや職場復帰に関する支援の必要な人に対して必要な取り組みを行うことも大変重要なことですが、そもそもメンタルヘルス不調に陥る人を少なくするための予防策も重要で、不調の芽を早期に発見するために用いる方法がストレスチェックです。会社の資産を守るための行動と捉えて取り組む姿勢が求められます。
KIRIHARE Well-being(従業員支援プログラム)のご紹介
キリハレ株式会社の創業思想である「心の健康を大切にできる社会」の実現を目的に開発した、企業様向けの新EAPサービス(従業員支援プログラム)のご紹介です。
▽KIRIHARE Well-being公式ページ https://kirihare.jp/ ▽資料請求 https://share.hsforms.com/18kN8rZspTq2MAEOFbwW_gg5m6sq ▽新規登録(人事ご担当者様向け) https://kirihare.jp/ap/user/register ▽貴社の状況に合わせたサービス内容をご提案します。無料相談はこちらから https://meetings.hubspot.com/operation9/kirih
KIRIHARE Well-beingの特徴
①従業員のメンタルヘルスを継続的に維持できるよう「メンタル不調の予防」と「メンタル不調の早期発見・介入・回復」に重点を置いたサービス設計 ②LINEを活用した双方向型のコミュニケーションで、各従業員の状況に沿った「心のセルフケア方法」を提案すると同時に、社外で気軽に「悩み相談ができる場」を提供
▽予防
既存のEAPサービスは、「従業員がメンタル不調に陥った後に、相談する」というフローが基本でしたが、KIRIHAREが提案する新EAPサービスでは、不調にならないための「予防」を何よりも重視し、従業員自らが「心のセルフケア」を意識できる環境を提供します。
▽発見
従業員は、LINEにて心理テスト等による定期的な自己チェックが可能なため、ストレス状態への気づきや意識を促し、早期発見に繋げます。
▽早期介入
高ストレス状態であることを従業員自身が自覚できず、自ら対処できない場合、KIRIHARE側がメンタルヘルスの状態を検知し、LINEのプッシュ通知を使って、セルフケアの促進やカウンセリングを提案し、メンタルヘルスの悪化を防ぎます。
▽早期回復
企業全体で、メンタル不調の予防・早期発見と介入のサイクルを回すことで、従業員がメンタル不調を引き起こした際も、早期回復を実現します。
KIRIHARE Well-beingカウンセリング機能
▽プレカウンセリング
社内にある保健室のような感覚で、いつでも気軽に利用できるカウンセリング機能です。従業員は、カウンセラー資格や相談援助の国家資格を持つ有資格者に、LINEでのチャット形式やZoomで悩み相談ができます。
▽LINEメールカウンセリング
プレカウンセリングでは解決できない場合などは、心理専門職の臨床心理士が対応します。チャットとは異なり、長文での相談が可能です。
▽Zoomや対面のカウンセリング
心理テストの受検結果やプレカウンセリング等で、メンタル不調の度合いや緊急性が高いと判断された場合は、心理専門職の臨床心理士によるZoomもしくは対面でのカウンセリングを提案します。
人事責任者向け機能
▽ダッシュボード機能
カウンセリング相談の希望者や実際に相談を開始した従業員の統計などが瞬時に把握できます。従業員全体のメンタルヘルス状況を多角的に理解することで、各部署の業務量や人員の調整、業務手順の見直しなど、業務環境の改善を検討する一つの手段としてもお役立ていただけます。
▽レポート作成機能
ダッシュボードで表示された項目をグラフで表示し、レポート作成が可能です。
▽ストレスチェックシステム(従業員50名以上の場合)
年に1回実施の義務のあるストレスチェックの運用が、システムにて無料で行えます。面倒な事務作業や集計、集団分析も管理画面にて全て対応可能です。 現在、弊社がリリースした新EAPサービスを3ヵ月間無料で体験いただけるキャンペーンを実施中です!「従業員のメンタルヘルス対策が必要だと思っていながらも、仕組みをゼロから考えるのは難しい・・・」「コロナ禍でテレワークが進み、従業員のメンタルヘルス状況が把握しづらい」等のお悩みを抱えている企業の人事担当者様必見の特別企画です!!沢山のご応募お待ちしております。 「まずは話だけでも聞いてみたい」「とりあえず資料が欲しい」などのご希望があれば、以下に記載のURLより、お問い合わせください。
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