不安のコントロールにつながるのは、不安を知ること

日常生活の中で、不安を感じやすい、という方も少なくないことと思います。

仕事の時に限らず、プライベートで遊びに行く時、何気ない瞬間などに、ついつい不安を感じてしまう。不安をうまくコントロールすることができない。
不安を感じてばかりで、自己嫌悪に陥る。

今回は、そのような「不安」について知り、不安をコントロールする方法について紹介します。

 

そもそも、不安とはなんでしょう。
不安とは、物事の先行きや将来などが気にかかって、心を悩ますことです。
「もし○○だったら…?」と、悪い方向に想像をめぐらせてしまい、不安を感じるのです。

一見すると、ネガティブで悪いことのように感じるかも知れませんが、そこにはメリットもあります。たとえば「不安」は、危険を回避したり、リスクに備えたりする原動力となります。
人は災害への不安があるからこそ、防災グッズを買ったり、将来のリスクに備えて貯金をしたりします。
こうした備えが実際に自らの命を救ったり、未来の自分を助ける結果になったりすることもあるのです。

 

とはいえ、不安をコントロールできずにずっと悩んでいるのは辛いことです。
不安を上手にコントロールするために、まずはその原因について知っていきましょう。

 

不安の原因には、以下のようなものが挙げられます。

まず、自分の現状について、焦りを感じている場合です。
周囲が一斉に結婚しはじめたり、他人の栄光、実績、成功を聞いたりすると、不安を感じることはありませんか。
自分の評価に関して他者との比較を始めると、不安を感じることがあります。
そうした現在の不安が将来にまでおよぶと、生きていく自信をなくしてしまうこともあります。

 

次に、人間関係や恋愛など、人との関わりによって生まれる不安です。
友人との仲違いや恋人との別れなどは、心に大きな喪失感を生み出します。
気持ちがうまく伝えられず、すれ違いが続けば、自然と不安も増していくことでしょう。
人間関係に限っていえば、そりの合わない人やいじめをしてくる人がいると、当然不安は消えないことでしょう。

 

体の健康も、不安と大きく関わります。
体を壊してしまったり、疲れが取れなかったり、腹痛・頭痛などの症状に悩まされたりすると、不安を感じることがあります。
体の調子は、生活や仕事と密接に関わります。
このまま改善しなかったらどうしよう、ひどくなったらどうしよう、という不安が湧き出てくる場合があるのです。

 

現在の状況に対して特に不安の要素がないのに、それでも不安を感じてしまう場合は、考え方や生活のクセが原因かも知れません。

常に最悪のパターンを想像してしまう慎重な人は、不安を感じやすい傾向があります。
マイナスな結果ばかりが頭に浮かんでしまうので落ち込みやすく、明るい思考にもっていくのが難しいのです。

固定概念にとらわれている人も、不安を感じやすいといわれています。
自分にルールを課していたり、完璧主義者だったりと、一定の枠組みを固持している人の場合です。枠から外れる行動をしたり、不完全な部分があったりすると、不安を感じるのです。

もう一つ、ただただ暇が多い、ということが原因の場合もあります。
何もしない時間が多ければ、自然と考えごとをする時間が増えます。
特に目的をもたない考えごとは、暗い方向へと思考を導くことも少なくありません。

 

このような不安をコントロールするには、何をすればよいのでしょうか。

 

とにかく行動を起こすことが第一です。
不安な気持ちにこもり切っていては、不安がどんどん膨らんでいくばかりです。

 

まずは、不安な気持ちの原因を言語化しましょう。
日記などのように、文字に起こすのも一つの手です。
目に見えるように言語化することで、原因を突き止めることができ、不安が軽減されます。
友人などに相談するのも、言語化の手段の一つです。
誰かと気持ちを分かち合うことで、不安は軽くなります。
思わぬアドバイスから、原因の解決につながることもあります。

 

気分転換も有効です。
散歩をしたり、運動をしたり、とにかく何か別のことをしてみましょう。
好きなものを食べて明るい気持ちになってみるのもいいでしょう。
一時的な大きな不安に襲われたときは、深呼吸が大きな効果を発揮するようです。
お風呂でリラックスしたり、いっそのこと寝てしまったりするのも、考えごとを止めるのにうってつけです。

 

いかがでしたか。
不安それ自体は、決して悪いものではありません。
しかし、不安に振り回されるのは辛いことです。
不安をコントロールすることができれば、それとうまくつきあい、時には利用することもできます。
是非、参考にしてみてください。