心理カウンセリングとは?仕事内容や必要な資格について

ストレス社会とも言われる現代社会において、私たちは多くストレスにさらされています。厚生労働省によると、仕事や職業生活に関することで強い不安やストレスを感じている労働者の割合は半数を超え(2020年は54.2%)多くの人がストレスを抱えながら働いていることが分かります。
そうした状況下、相談者の悩みや問題に寄り添い、解決を支援する心理カウンセリングへのニーズが高まっています。この記事では、心理カウンセリングとは何か、心理カウンセラーはどのような場所で活動しているか、心理カウンセラーになるためにはどんな資格が必要かなどを紹介していきます。

心理カウンセリング・心理カウンセラーとは?

心理カウンセリングとは、専門知識や技術を持つ心理カウンセラーが相談者との対話を通じて、心の負担を軽減したり、相談者の困りごとの解決をサポートしたりすることを指し、心理カウンセリングを行う人たちを心理カウンセラーと呼びます。
なお、心理カウンセラーは資格名ではなく、相談者の困りごとや心の悩みの解決をサポートする人たちを指します。そのため、仕事として心理カウンセリングを行っていれば、心理カウンセラーと名乗ることは可能となります。
しかしながら、相談者の相談内容や心理状況などを理解して、適切なサポートを提供するためには心理学の専門的な知識やスキルが必要となり、後ほど紹介しますが様々な資格も存在しています。

心理カウンセラーはどこで働いている?

心理カウンセラーが活動している場所は様々ですが、大きく分けると以下の5つの分野が挙げられます。

  • 医療・保健分野

医療・保健分野の心理カウンセラーの勤務先としては、病院(精神科・心療内科など)保健所などが挙げられます。求められる役割としては、患者への心理検査や心理療法など心理的援助のほか、医師や看護師などの他職種のスタッフと連携を取り、患者の心理面での情報提供を行うこともあります。

  • 教育分野

教育分野においては、いわゆるスクールカウンセラーとして学校内で勤務するケースが多くを占めます。生徒や教職員の相談に応じる臨床心理士もいます。スクールカウンセラーの主な役割は、生徒の学業や生活面など困りごとに対してカウンセリングなど心理的なサポートを行うほか、教職員へのコンサルテーションや保護者との面接などを実施する場合もあります。

  • 福祉分野

福祉分野の心理カウンセラーの主な役割として、子どもや障がい者、高齢者への心理的支援が挙げられます。勤務先には、児童相談所障害者福祉施設老人福祉施設などがあります。

  • 労働・産業分野

労働・産業分野の心理カウンセラーの勤務先としては、民間企業外部EAP(従業員支援プログラム)機関公共職業安定所(ハローワーク)が挙げられます。主な役割としては、働く人々に対するカウンセリングなどの心理的援助や休職者・復帰者へのフォロー、職場内へのコンサルテーションなどがあります。

  • 司法・矯正分野

司法・矯正分野の心理カウンセラーは、家庭裁判所や刑務所、少年院、少年鑑別所などで活動しています。主な役割としては、犯罪(非行)加害者への再犯(再非行)防止教育や社会復帰へのサポート、犯罪被害者やその家族への心理的支援などが挙げられます。

心理カウンセラーとして働くには資格が必要?

医師免許を所持していないと医療行為が行えないようなケースとは異なり、心理カウンセラーとは相談者の心理面を支援する職種であるため、心理カウンセリングに関する資格を保有していなくても心理カウンセラーと名乗ることは可能です。

ただし、公認心理師や臨床心理士などの資格を保有していることが応募条件とされている場合も多く、専門知識やスキルを身に付けていることの証明するためにも資格取得は非常に重要となります。

心理カウンセラーとして活動するに当たって代表的な資格として公認心理師臨床心理士が挙げられます。どちらも、心に悩みを抱えた人の援助を行う専門家であり、今後棲み分けが進む可能性はありますが、業務内容が現時点においては大きく違いはないとされています。いずれも上記に示したような多領域にまたがる汎用性の高い資格と言えます。

両者の違いとしては、公認心理師は2017年に施行された公認心理師法によって誕生した国家資格であり、臨床心理士は長きにわたって高い専門性を有すると高い信頼性を示している資格ですが、公益財団法人が認定する民間資格となります。

そのほか、心の問題の解決に関する資格として、精神障害のある人たちに対する相談業務を担う精神保健福祉士という国家資格もあります。日常生活の支援や地域の福祉サービスの情報提供など生活面に焦点を当てる点が公認心理師や臨床心理士との違いと言えます。

上記以外にも働く人が抱える心の問題の解決に向けて援助を行う産業カウンセラーや学校生活における様々な問題に対応する学校心理士など様々な資格が存在しています。

心理カウンセラーは多様な場所で活躍できる

心理カウンセラーの社会的な活動へのニーズは高まっており、多様な分野で活動し、働く場所に応じて様々な役割を担っています。
心理カウンセラーとして働くためには、相談者の心の悩みを解決するサポートを行うためには専門的な知識やスキルを身に付けるために資格取得も必要となる場合が少なくありません。
大学や大学院で定められたカリキュラムを履修する必要がありますが、信頼性や汎用性が高い公認心理師や臨床心理士の資格を取得する方法のほか、最初のステップとして取り組みやすい民間資格に挑戦することや働きたい分野などに合わせて知識やスキルを身に付けていくことも一つの方法です。働き方や学ぶ目的に合わせて検討されると良いでしょう。